研究課題/領域番号 |
02454107
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
応用獣医学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
長谷川 篤彦 東京大学, 農学部, 教授 (90011923)
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研究分担者 |
亘 敏広 東京大学, 農学部, 助手 (50220950)
後飯塚 僚 東京大学, 農学部, 助手 (60205581)
小野 憲一郎 東京大学, 農学部, 助教授 (50111480)
鈴木 直義 東京大学, 農学部, 教授 (10003071)
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研究期間 (年度) |
1990 – 1991
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研究課題ステータス |
完了 (1991年度)
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配分額 *注記 |
6,600千円 (直接経費: 6,600千円)
1991年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
1990年度: 5,300千円 (直接経費: 5,300千円)
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キーワード | 炎症 / サイトカイン / 増殖因子 / 白血病 / レセプタ- / 腫瘍関連抗原 / B細胞 / レトロウイルス |
研究概要 |
本研究では家畜の腫瘍ならびに感染症におけるサイトカインの産生およびそのレセプタ-の発現を解析し、病態発現におけるサイトカインの役割を明確にした。その概要は以下の通りである。 1.ネコ白血病ウイルス陽性ネコのreticuloendotheliosisに認められた腫瘍細胞の性状を解析したところ、lー2レセプタ-α鎖の発現が観察された。 2.ネコ伝染性腹膜炎ウイルスを培養細胞に接種したところ、lLー6の産生が誘導された。また臨床例の腹水から採取した細胞にはlLー1αおよびβmRNAが発現していることがdot hybridizationにより確認された。また、in situ hybridizationを用いて病理組織学的に検索した結果、活動性病変部のマクロファ-ジにlLー1αの発現が認められた。 3.抗lLー6レセプタ-抗体をマウスに投与することにより、lLー6の血小板増加作用ならびに抗体産生増強作用は完全に阻害された。 4.流行性ウシ白血病のウシの末梢血より樹立したリンパ芽球様B細胞株であるBL.2'13およびBL.312細胞のいずれの培養上清中にもBL2'13およびBL312細胞の増殖促進効果が認められた。これら培養上清中に含まれるBL2'13細胞増殖促進因子(BL2'13ーGPF)活性はpH10のアルカリ処理で失活する傾向がみられ、pH2の酸処理では完全に失活し、また60ーC、30分熱処理でも失活した。BL2'13およびBL312細胞のほとんどすべてに腫瘍関連抗原(TAA)の発現が検出され、BL2'13ーGPFによるB細胞株の増殖の促進効果は、TAAを認識するc143抗体の添加によってc143抗体の濃度に依存して抑制された。
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