研究課題/領域番号 |
02454162
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
人体病理学
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研究機関 | 東京慈恵会医科大学 |
研究代表者 |
牛込 新一郎 東京慈恵会医科大学, 医学部, 教授 (70081643)
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研究分担者 |
石岡 憲昭 東京慈恵会医科大学, 医学部, 講師 (70184471)
浅沼 和生 東京慈恵会医科大学, 医学部, 講師 (50159373)
下田 忠和 東京慈恵会医科大学, 医学部, 助教授 (70119808)
栗岡 晋 東京慈恵会医科大学, 医学部, 助教授 (70056646)
田中 貢 東京慈恵会医科大学, 医学部, 教授 (70056513)
家本 陽一 東京慈恵会医科大学, 医学部, 助手 (50212725)
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研究期間 (年度) |
1990 – 1992
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研究課題ステータス |
完了 (1992年度)
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配分額 *注記 |
4,900千円 (直接経費: 4,900千円)
1992年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1991年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
1990年度: 3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
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キーワード | 非コラーゲン蛋白 / オステオカルシン / オステオネクチン / 骨発生 / 骨形成 / 骨形成性腫瘍 / 免疫組織化学 / 非コラ-ゲン蛋白 / 骨病変 / 骨 / グラ蛋白 / 骨芽細胞 / 石灰沈着 |
研究概要 |
オステオカルシン(Bone Gla-protein,BGP)の抗体(pro-BGP,N-,C末端部分に対する)を用いて、自然流産による胎児5例(胎令7〜13週)の四肢と胸壁,多指症3、非腫瘍性骨形成性病変(仮骨3、化骨性筋炎3、線維性異形成7など)骨形成性腫瘍(骨芽細胞腫5、骨肉腫29、骨外性骨肉腫5)、悪性線性組織球腫などを中心に、免疫組織化学的に検索した。 (結果)1.発生過程の骨芽細胞、骨細胞にはBGP活性が確認された。pro-BGPはN末端、C末端のものよりも前骨芽細胞の状態から認められ、かつ活性がより高かった。2.未熟間葉性細胞にはBGP活性はなかった。3.発生過程の軟骨細胞には増殖性の部分でBGP活性が証明された。4.(類)骨マトリックスは概して陰性であったが、BGP活性が証明される場合もあった。5.外骨膜内層の線維芽細胞様細胞にもpro-BGPが陽性であった。6.仮骨や化骨性筋炎などでも、活動性の骨芽細胞は強い陽性反応を示したが、肉芽組識は陰性であった。7.BGPの陽性度は類骨と石灰沈着を伴う部分での差は見い出しがたかった。8.骨形成性腫瘍の場合には、腫瘍細胞がBGP活性が証明されたが、(類)骨マトリックス形成が目立つ例では陽性度が高く、fibroblastic typeや悪性線維性組識球腫と鑑別を要する骨肉腫では陽性強度が低かった。9.BGPは軟骨主体の骨肉腫と純粋な軟骨肉腫との鑑別、単純な膠原線維と腫瘍性類骨との客観的な区別に役立つものと思われた。10.牛骨からのOsteonectinの抽出・精製はなされたが抗体作成に手間取り、免疫組識化学的にBGPと対比することは出来なかったが、さらに研究続行し、その生物学的性状に関する成果を公表する。以上から、BGPは骨芽細胞、骨細胞に、一部増殖能の目立つ軟骨細胞で特異的に活性が認められ、骨マトリックスの形成に関与しているものと思われたが、石灰化に直接関与する証拠は得られなかった。
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