研究課題/領域番号 |
02454209
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
公衆衛生学
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
嶋本 喬 筑波大学, 社会医学系, 教授 (50143178)
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研究分担者 |
小西 正光 国立循環器病センター, 集検部, 部長
磯 博康 筑波大学, 社会医学系(平成2年度のみ), 講師 (50223053)
小池 和子 筑波大学, 社会医学系(平成2年度のみ), 講師 (60110508)
小町 喜男 筑波大学, 社会医学系(平成2年度のみ), 教授 (50134242)
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研究期間 (年度) |
1990 – 1992
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研究課題ステータス |
完了 (1992年度)
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配分額 *注記 |
6,800千円 (直接経費: 6,800千円)
1992年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
1991年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1990年度: 3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
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キーワード | フィブリノーゲン / 脂肪酸 / 脳梗塞 / 虚血性心疾患 / 喫煙 / 魚介類摂取 / フィブリノ-ゲン |
研究概要 |
1)都市、農村の計6集団の40〜69才男女8142名について血漿フィブリノーゲン値の測定を行ない、血漿フィブリノーゲン値に影響を及ぼす要因を検討した。血漿フィブリノーゲン値は高齢者、女性、喫煙者、魚介類摂取の少ない者がそうでない者に比し高値を示す。しかし、集団間の差はこれら因子の補正のみでは説明できず、他にも関連要因の存在することを窺わせる。 2)日本人150人、白人150人の比較研究により、日本人は白人よりも血漿フィブリノーゲンは低値を示したが、この差も上記の諸要因のみでは説明し難い。血漿フィブリノーゲンの遺伝因子に関する日米比較を同じ対象について実施したが、血漿フィブリノーゲンのβ鎖のDNA geneの多型性に関して、制限酵素BclによるB2alleleの頻度が白人で有意に高かった。 3)日米間、日本国内の6集団の予備的比較検討により、組織プラスミノーゲン活性、その抑制因子等の線溶系に関しても、地域差が認められつつある。4)都市住民の循環器検診受診者13,425人より発生した虚血性心疾患26例について、所属集団、性、年齢をマッチさせたコホート内症例対照研究によって、リスクファクターの検討を行なった。検討に用いた要因は最大血圧値、血清総コレステロール値、血清HDL-コレステロール値、血清グルコース値、喫煙量、飲酒量、血清中ω3系脂肪酸、及びω6系脂肪酸である。多変量解析の結果、最大血圧、血清総コレステロール、血清グルコース、喫煙量は正の、血清HDLコレステロールは負の危険因子として検出された。血清中のω3系脂肪酸は負の、ω6系脂肪酸は正の関連の傾向を認めた。脂肪酸組成は虚血性心疾患の発症に影響するとしても、現状では影響力は未だ大きくない。都市、農村の脳梗塞についても同様の検討を実施したが、一定の傾向は得られていない。今後、症例を増し、脳梗塞の詳細な病型別に検討する必要がある。
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