研究課題/領域番号 |
02454212
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
公衆衛生学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
池田 正之 京都大学, 医学部, 教授 (00025579)
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研究期間 (年度) |
1990 – 1992
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研究課題ステータス |
完了 (1992年度)
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配分額 *注記 |
7,800千円 (直接経費: 7,800千円)
1992年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1991年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1990年度: 6,500千円 (直接経費: 6,500千円)
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キーワード | 鉛 / カドミウム / 一日摂取量 / 環境汚染 / 経年変化 / 汚染質1日経口摂取量 / 24時間食事検体 / 血中濃度 / 食事検体 / 農村 / 血液 / 尿 / 生物学的モニタリング |
研究概要 |
岩手、宮城、三重、山口、沖縄の各県下から総数274名(男子55名、女子219名)よりそれぞれ陰膳方式により24時間食事検体(朝・昼・夕の3食およびオヤツなど摂取したすべての飲食物を、かつ摂取した量だけ容器に取り置いて回収し検体とする)を得た。食事検体はその全量を磨砕したのち、その10gを礦酸の存在下に湿式灰化した。清澄となった灰化液を検体として無炎原子吸光法によってカドミウムおよび鉛の濃度を求め、食事の全量に換算して1日の摂取量を算出した。但し鉛の測定に際してはモディファイヤーとして礦酸アンモニウムを添加した。男子55名、女子219名のカドミウム1日摂取量〔幾何平均値μg/日(幾何標準偏差)〕はそれぞれ25.0(1.90)と17.5(1.93)で女子の方が有意(p<0.01)に低値であった。鉛の1日摂取量〔幾何平均値μg/日(幾何標準偏差)〕はそれぞれ12.1(1.93)と10.8(2.25)で女子が低値の傾向を示したが、その差は有意ではなかった(p>0.05)。被検者を調査地区別・性別にわけ、かつ1980年時点での対応する測定値の有無について検討したところ、宮城県下で男子2対・女子3対、山口県下で男子1対、沖縄県下で男子1対・女子2対の計9対(男子4対・女子5対)について1980年時点の測定値と今回の測定値を得ることが出来た。両年度間の推計学的な比較を行ったところカドミウムでは男子3対・女子2対の計5対、鉛では男子2対・女子3対の計5対において有意(p<0.05)な減少を認めた。逆に増加を示した対は全く見当らなかった。また対を形成した男子(1980年49名、1990年40名)女子(1980年62名、1990年78名)のそれぞれの幾何平均値は男女ともに1990年の値が1980年の値に比してカドミウムでは約60%、鉛では45%に低下し、食物を介しての負荷量は過去10年間に著明に低下したと推定された。
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