研究課題/領域番号 |
02454214
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
公衆衛生学
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研究機関 | 埼玉医科大学 |
研究代表者 |
安達 修一 埼玉医科大学, 医学部, 講師 (90129148)
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研究分担者 |
川村 堅 埼玉医大, 医学部, 助手 (60204773)
竹本 和夫 埼玉医大, 医学部, 教授 (50049764)
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研究期間 (年度) |
1990 – 1992
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研究課題ステータス |
完了 (1992年度)
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配分額 *注記 |
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1992年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1991年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | 石綿代替 / 石綿 / 発がん / 中皮腫 / 肺がん / ラジカル / DNA損傷 / 8-ヒドロキシグアニン / 石綿代替繊維 / manーmade fiber |
研究概要 |
初年度、石綿代替繊維についての経気道肺内注入実験の結果は、石綿と同様に肺腫瘍や中皮腫を生じさせる代替繊維のあることを証明し、さらに呼吸器から移行して遠隔組織に影響を与える可能性を示唆した。そして、現在支持されている繊維の形状(径および長さ)による発がん性の評価が、すべての繊維に適合するものではないことを指摘した。 次年度は、石綿代替繊維および石綿によるDNAの酸化的障害性をIn Vivo、In Vitroで検討し、これら繊維状粉じんには、既知の発がん物質と異なって持続的にDNAを傷害する性質のあることが証明された。 さらに最終年度は、鉄がDNAの酸化的障害性を増強し、発がんを促進する作用のあることが確認された。これらの成績と最近の8-Hydroxyguanineに関する知見とを併せると、DNAの酸化的損傷が、繊維状粉じんによる発がんの初期の一過程であり、発がん機構の有力な仮説として捉えることができた。しかし、石綿代替繊維の発がん性を、繊維によるDNA障害性の程度だけから結論づけることは、どの様な実験系が最も実際の生体内反応を再現できるかなど解決すべき点が残されており、現状では困難である。また、発がん性評価のためには、吸入動態(吸入、沈着、可溶化、他の組織への移行性)を含め総合的な判定が必要と考えられる。 一方、生体内におけるDNAの酸化的障害は、種々の防御機能によってきわめて低く抑えられているものの、過剰な金属イオンの存在や細胞増殖によって感受性の増加することが今年度の研究で示された。これは、石綿代替繊維および石綿に含有される各種の元素、繊維状粉じんの肺組織内沈着に伴う細胞の炎症と増殖が、発がんにおける促進的な要因になりうることを推察させる結果であった。
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