研究課題/領域番号 |
02454306
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
外科学一般
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
阪上 賢一 岡山大学, 医学部, 助教授 (40124789)
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研究期間 (年度) |
1990 – 1991
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研究課題ステータス |
完了 (1991年度)
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配分額 *注記 |
5,400千円 (直接経費: 5,400千円)
1991年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1990年度: 3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
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キーワード | 肝移植 / 急性拒絶反応 / クラスII抗原 / 抗クラスII抗体 / OK Iの1 / 人為的免疫操作法 / OKIa1 / 体外潅流法 / 肝クッパ-細胞 |
研究概要 |
肝移植に際し、肝類洞壁構成細胞上に表現されているクラスII抗原をコントロールできれば、移植后早期の急性拒絶反応を制御しうるのではないかと考えた。本研究では、イヌ肝移植モデルを用いて、移植肝由来のクラスII抗原をイヌ・クラスII抗原と交叉反応性を有するOKIの1という抗クラスII抗体で覆うことによって、急性拒絶反応を実際に制御しうるか否かを検討した。 具体的には、移植前にイヌ・ドナー肝を抗クラスII抗体でex vivo perfusionし、その後に同所性肝移植を行い、つぎのような研究成果を得た。(1)抗クラスII抗体で灌流後の肝非実質細胞を刺激細胞としたリンパ球混合培養は有意に抑制されていた。(2)肝移植後の肝移植の推移を灌流群と非灌流群とで比較すると、急性拒絶反応の指標となる血清ビリルビン値,アルカリフォスファターゼ値は、非灌流群では移植後4日目より上昇するのに対し、灌流群では正常域にあり、有意に急性拒絶反応は抑制されていた。(3)小円形細胞浸潤,血管炎および胆管障害などといった肝移植後の急性拒絶反応の組織所見は、非灌流群に比較して、灌流群では有意に軽度なものであった。 以上のごとく、本研究を通して明らかになったことは、同所性同種肝移植後の急性拒絶反応には、肝類洞壁構成細胞上に発現してくるクラスII抗原がその引き金として重要な役割を演じていること、さらに、これを抗クラスII抗体で遮断してやることによって、急性拒絶反応の制御が可能であることが示された。このような抗クラスII抗体を用いたドナー肝のex vivo perfusionは、ヒト肝移植の臨床に応用可能な人為的免疫操作法(artificial immunomodulation)といえる。
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