研究課題/領域番号 |
02454324
|
研究種目 |
一般研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
胸部外科学
|
研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
藤沢 武彦 千葉大学, 医学部, 助教授 (80110328)
|
研究分担者 |
深沢 敏男 千葉大学, 医学部, 医員
斎藤 博明 千葉大学, 医学部, 助手 (40186953)
山口 豊 千葉大学, 医学部, 教授 (80009448)
柿沢 公孝 千葉大学, 医学部, 医員
|
研究期間 (年度) |
1990 – 1992
|
研究課題ステータス |
完了 (1992年度)
|
配分額 *注記 |
6,700千円 (直接経費: 6,700千円)
1992年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1991年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1990年度: 3,900千円 (直接経費: 3,900千円)
|
キーワード | 肺癌関連モノクローナル抗体 / 抗イディオタイプ抗体 / 肺非小細胞癌 / 特異的能動免疫療法 / 細胞融合法 / 遅延型皮膚反応 / 免疫賦活剤 / モノクロ-ナル抗体 / 肺癌 / 免疫療法 / 免疫賦汚 / 外科療法 / 合併療法 |
研究概要 |
本研究は4G12モノクローナル抗体の抗原結合部に対する抗体で腫瘍抗原類似構造をもつ抗イディオタイプ・モノクローナル抗体を作製し、これを抗原として肺非小細胞癌の特異的活動性免疫に基ずいた診断と治療の検討を行なおうとするものである。また近年高率にみられる70歳以上の高齢者肺癌の免疫能は明らかに他の年齢層に比し低下していることから外科療法の前後に併用する免疫学的補助療法は重要であるが,これらについての解析も合せ行い、原発性肺癌切除例の一層の成績向上を目的とした。マウスを4G12モノクローナル抗体で免疫し、その脾細胞とマウス・ミエローマ細胞(P3U1)を融合する細胞融合法により、ヒト型肺癌関連モノクローナル抗体に対する4種類の抗イディオタイプ・モノクローナル抗体の作製に成功した。これらのハイブリドーマの産生する抗体(2H1,2B12,2E10,7A8)は全てIgG1で、4G12抗体と特異的に反応し、当施設で作製した他のヒト型モノクローナル抗体3H12(IgM,λ)、ヒトIgM、ヒトIgG、正常ヒト血清と反応を示さなかった。またこれらの抗体で ^<125>I標識4G12抗体とその標的細胞である肺扁平上皮癌細胞PC10の結合反応に対する阻止反応を行なったところで3種類の抗体(2B12,2E10,7A8)は4G12抗体に対して約90%の阻止反応を示しAb2βの可能性が示唆された。術前におけるPPD,CandidaおよびSK/SD抗原による遅延型皮膚反応では3種の抗原とも加齢と共に陽性率は低下し、特にSK/SD抗原では59歳以下と60歳代および70歳以上では推計学的に有意差が認められた。呼吸器系合併症はSK/SD陰性例で、特に70歳以上の例に有意に多くみられたことからSK/SD抗原に対する遅延型皮膚反応は高齢者肺癌の術後呼吸器系合併症の予測因子として有用であると考えられる。さらに術前よりSK/SDに対する反応性を増強する免疫賦活が術後呼吸器系合併症の予防対策として意義あるものと考える。
|