研究課題/領域番号 |
02454330
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
胸部外科学
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研究機関 | 徳島大学 |
研究代表者 |
門田 康正 徳島大学, 医学部, 教授 (60028628)
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研究分担者 |
斎藤 勢也 徳島大学, 医学部附属病院, 医員
高橋 敬治 徳島大学, 医学部附属病院, 医員
木村 秀 徳島大学, 医学部附属病院, 講師 (20186323)
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研究期間 (年度) |
1990
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研究課題ステータス |
完了 (1990年度)
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配分額 *注記 |
6,700千円 (直接経費: 6,700千円)
1990年度: 6,700千円 (直接経費: 6,700千円)
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キーワード | 胸腺腫 / リンパ球 / surface maker / LAK活性 / NK活性 |
研究概要 |
胸腺腫リンパ球のsurface markerは分離直後、CD4+は末梢血リンパ球よりも高値であった。CD3+・CD8+は両者間に差はなかった。CD16+・CD25+は末梢血リンパ球が胸腺腫リンパ球より高値であった。培養後、胸腺腫リンパ球のCD8+の培養による増加とCD4+の減少が著明となった。CD3+・CD16+・CD25+には有意な変化を認めなかった。末梢血リンパ球はCD8+の経時的な増加を認めた。末梢血リンパ球のCD16+は減少した。CD3+・CD4+・CD25+には有意な変化は認めなかった。CD8+は培養2週間以上で胸腺腫リンパ球が末梢血リンパ球よりも高値になり、逆にCD4+は培養2週間以上で末梢血リンパ球よりも低値となった。CD4/CD8比は胸腺腫リンパ球が末梢血リンパ球よりも有意に低値となった。胸腺腫リンパ球のLAK活性は3日から1週間では末梢血リンパ球のLAK活性よりも低値であったが、2週間以上で末梢血リンパ球よりも高値となった。NK活性もLAK活性同様、2週間以上の培養にて胸腺腫リンパ球が末梢血リンパ球よりも高値となった。 以上、胸腺腫リンパ球は培養により高いLAK活性・NK活性を獲得したが、その活性は胸腺腫リンパ球中のCD8+によるものであることが示唆された。これらの結果は諸家らの他の悪性腫瘍内のリンパ球による検討の結果と一致した。胸腺腫内リンパ球は腫瘍内で成熟したリンパ球であり外部から浸潤したリンパ球ではないと一般には考えられている。しかし、培養による表面マ-カ-やその機能の推移は他の悪性腫瘍内への浸潤性リンパ球と共通点が多く、胸腺腫内リンパ球の起源につき再検討が必要であると考えられる。
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