研究課題/領域番号 |
02454422
|
研究種目 |
一般研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
機能系基礎歯科学
|
研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
篠田 壽 東北大学, 歯学部, 教授 (80014025)
|
研究分担者 |
平藤 雅彦 東北大学, 歯学部, 助手 (20142987)
小野寺 憲治 東北大学, 歯学部, 講師 (40133988)
遠藤 康男 東北大学, 歯学部, 講師 (50005039)
|
研究期間 (年度) |
1990 – 1992
|
研究課題ステータス |
完了 (1992年度)
|
配分額 *注記 |
6,800千円 (直接経費: 6,800千円)
1992年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1991年度: 2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
1990年度: 3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
|
キーワード | サーカディアンリズム / 骨吸収 / ラット / エルカトニン / ビスフォスフォネート / 薬物感受性 / 時間薬理学 / 骨代謝 / サ-カディアンリズム / 骨 |
研究概要 |
本研究の成果は大別して以下の3点に分けることができる。第一点は、骨代謝のサーカディアンリズム,特に骨からのカルシウムの動員(骨吸収)や、骨へのカルシウムの沈着(ミネラリゼーション)を中心に、その時間構造をラットとヒトについて明らかにしたことである。ラットの場合、骨吸収は、この動物の休止期にあたる明期に盛んにおこなわれ、活動期にあたる暗期には低いこと、骨へのカルシウムの沈着は、骨吸収のサーカディアンリズムの位相とは180゚異なり、明期には低く、暗期には活発に行なわれることが判明した。第二点として骨吸収のサーカディアンリズム発現には、少なくとも血清中に存在する骨吸収促進因子の変動が関与していることをラットとヒトについて明らかにしたことである。現在までのところ、この骨吸収促進因子は、熱処理によって失活する、非透析性の因子であること、また、コルチゾールやPTHとは異なる因子であることが判明している。第三点として、骨代謝関連薬物、特に、骨吸収抑制薬の効果には、骨吸収のサーカディアンリズムの位相に依存した日内変動が存在し、適切な薬物投与時刻の選択によって、効果的な骨質量の増加や、血中カルシウムのコントロールを期待できることを示した点にある。即ち、骨吸収抑制薬であるカルシトニン製剤や、サリチル酸ナトリウム等の血中カルシウム低下作用は、骨吸収が盛んに行なわれるサーカディアンリズムの位相に与えると、その効果が大きく、またビスフォスフォネートによる骨質量の増加作用も、同じように、骨吸収活性が高いサーカディアンリズムの位相に与えると、その効果が大であることを明らかにした点である。こうした点は、骨代謝関連薬物の効果的な使用法といった関点から、大きな示唆を与えるものと考えられる。
|