研究課題/領域番号 |
02454441
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
保存治療系歯学
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研究機関 | 鹿児島大学 |
研究代表者 |
末田 武 鹿児島大学, 歯学部, 教授 (30013890)
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研究分担者 |
南 睦美 鹿児島大学, 歯学部附属病院, 助手 (60229771)
久保 浩二 鹿児島大学, 歯学部附属病院, 助手 (00234477)
瀬戸口 尚志 鹿児島大学, 歯学部, 助手 (60206646)
立石 基高 鹿児島大学, 歯学部附属病院, 助手 (00217001)
田方 みどり 鹿児島大学, 歯学部附属病院, 助手 (50207148)
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研究期間 (年度) |
1990 – 1991
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研究課題ステータス |
完了 (1991年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 6,500千円)
1991年度: 2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
1990年度: 4,100千円 (直接経費: 4,100千円)
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キーワード | 線維芽細胞 / LPS / インタ-ロイキン / フィブロネクチン / コラ-ゲン / フィブリオネクチン / コウ-ゲン / 歯肉線維芽細胞 / 歯根膜線維芽細胞 / Bacteroides gingivalis / Bacteroides intermedius |
研究概要 |
歯周炎の原因として細菌が考えられる。関与している細菌の1つにグラム陰性菌が挙げられる。グラム陰性菌は、細胞外膜にLPSを有し、歯周炎の発症に関与していると思われる。インタ-ロイキンは、単球、上皮細胞、線維芽細胞により産生され、骨吸収および免疫反応に関与している。線維芽細胞は、歯周組織の重要な構成成分であり、歯周炎時において様々な影響を受けていると思われる。この影響のメカニズムを解明するために、宿主として、2人の成人から得られた正常歯肉、歯根膜由来線維芽細胞と1人の歯周炎患者から得られた炎症歯肉由来線維芽細胞を用い、P.ginigvalis381,P.intermedia ATCC25611,歯周炎患者より分離したP.gingivalisから精製したLPSあるいは歯周炎歯周組織に多く検出されているILー1(α、β)を直接作用させ、インタ-ロイキン、コラ-ゲン、フィブロネクチンの変動を研究した。その結果、LPSおよびILー1刺激により、用いた線維芽細胞からのタンパク産生量は、すべて抑制された。LPS刺激によるインタ-ロイキン様物質とILー1(α、β)産生量は、無刺激による産生量と違いがなく、LPS刺激により誘導されなかった。フィブロネクチン産生能とコラ-ゲン産生能は、LPSおよびILー1の刺激により類似した変動を示した。1人の正常歯肉線維芽細胞は、LPSおよびILー1の刺激により産生能が促進され、1人の歯肉線維芽細胞では抑制された。また、正常歯根膜線維芽細胞と炎症由来歯肉線維芽細胞では、LPSおよびILー1の刺激により産生能が促進された。また、LPSあるいはILー1単独刺激より、LPSにILー1を加えた刺激の方が、産生能に大きな影響を与えた。これらの事より、由来の違う細胞は、同じ組織でも反応性が違うことがわかった。今回の研究によりグラム陰性菌の構成成分であるLPSと免疫反応に関与しているILー1との相互作用による線維芽細胞の代謝の変動を検討することができた。
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