研究課題/領域番号 |
02454450
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
補綴理工系歯学
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研究機関 | 長崎大学 |
研究代表者 |
熱田 充 長崎大学, 歯学部, 教授 (60002135)
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研究分担者 |
松村 英雄 長崎大学, 歯学部, 講師 (40199857)
田中 卓男 長崎大学, 歯学部, 助教授 (40113584)
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研究期間 (年度) |
1990
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研究課題ステータス |
完了 (1990年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,900千円)
1990年度: 3,900千円 (直接経費: 3,900千円)
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キーワード | 接着ブリッジ / 接着ブリッジの予後 / 接着性レジン / エナメル質のエッチング像 / エナメル質のレプリカ / 口腔内接着強さ測定法 / ニッパ型剪断接着強さ測器 |
研究概要 |
1.目的:接着ブリッジの実施に先立って支台歯となる個々の歯の接着性能診査を行い、的確な接着技法の条件を見出すと共に、5年後と10年後の臨床成績と比較検討できる情報を得る。2.方法:接着ブリッジの支台歯形成に入る前にリンガルボタンを接着し、24時間後の接着強さをニッパ型剪断接着強さ測定器を用いて測定する。リンガルボタンは金合金製の円板(被着面:直径3mm)で、接着性プライマ-(VBA)で表面処理する。一方、支台歯は(1)形成後、(2)エッチング後、(3)剥離後にそれぞれ付加型シリコン印象材で印象をとり、包埋用樹脂を注入してレプリカを作製しSEMによる観察を行い、接着強さとの関連を検討した。 3.結果:接着ブリッジ用の支台歯20歯について行い、以下の結果を得た。(1)接着強さが小・グル-プ(3kg未満)のエッチング像はエナメル小柱の脱灰が周りの小柱鞘より少なく、中央が盛り上がり、小柱尾の脱灰が進んで小柱の輪郭が小紋状になる。(2)接着強さが中・グル-プ(3〜5kg未満)では小柱も脱灰が進み、中央の盛り上がっている部分にも微細な凹凸が生じている。(3)接着強さが大・グル-プ(5〜10kg)では小柱の脱灰がさらに進み、小柱鞘が逆に残って壁のようになり、全体の凹凸は増して溝も深くなる。全て60〜65%リン酸溶液で30秒間エッチングにも拘らず、このような差が生ずるのは石灰化度の個体差や同一人でも歯種による石灰化時期のずれや小柱の配列のちがい等に起因すると推察できるが、今回の症例数では明確にならなかった。4.研究成果の今後の展開:患者の年齢、部位等を明記した上で、支台歯の接着力、エッチング像を「接着性能診査」録に記録しており、今後症例数を増すと共に、5年後ないしは10年後の術後経過と比較、検討する予定である。
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