研究課題/領域番号 |
02454469
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
小児・社会系歯学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
雫石 聰 大阪大学, 歯学部, 助教授 (00028789)
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研究分担者 |
永田 英樹 大阪大学, 歯学部附属病院, 医員
村上 幸孝 大阪大学, 歯学部, 助手 (60239506)
岩倉 功子 大阪大学, 歯学部, 助手 (60168549)
竹下 哲生 大阪大学, 歯学部, 助手 (10163396)
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研究期間 (年度) |
1990 – 1991
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研究課題ステータス |
完了 (1991年度)
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配分額 *注記 |
6,800千円 (直接経費: 6,800千円)
1991年度: 2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
1990年度: 4,400千円 (直接経費: 4,400千円)
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キーワード | 歯周病原性菌 / ス-パ-オキシドジスムタ-ゼ / 白血球 / 殺菌作用 |
研究概要 |
本研究では歯周病原性菌と考えられている黒色色素産生性偏性嫌気性桿菌のSODと白血球の殺菌作用に対する抵抗性との関係を調べた。強いSOD活性をもつPorphyromonas gingivalisは白血球の殺菌作用に対して抵抗性を示したが、弱いSOD活性しかもたないPrevotella denticolaは白血球によって速やかに殺菌された。 嫌気的培養または曝気を行ったP.gingivalis 381株の菌体破砕液より精製されたSOD(以後、それぞれをanaeroーSODおよびaeroーSODと呼ぶ)は、ともに分子量約46,000で、分子量約23,000の2つのサブユニットよりなると推定された。また、anaeroーSODおよびaeroーSODの吸収特性および金属含量を調べたところ、anaeroーSODは主としてFeーSODより、aeroーSODは主としてMnーSODよりなると考えられた。anaeroーSODとaeroーSODのタンパク質一次構造は、それぞれ総残基191個の一本鎖ポリペプチドよりなり、双方のアミノ酸配列も完全に一致した。これら精製anaeroーSODおよびaeroーSODをP.gingivalisと白血球の反応系に加えたところ、P.gingivalisに対する白血球の殺菌作用は有意に抑制されたが、両SODの抑制効果は同程度であった。 さらに、P.gingivalisのSODを曝気および硝酸カリウムによって誘導させると、酵素活性はそれぞれ2.3、2.0倍まで上昇し、これに伴い白血球の殺菌作用に対する抵抗性は増強された。 以上のことからP.gingibalisのもつDODが白血球などの貪食細胞から放出されるO_2^ーから菌体を保護する機能を果していることが明らかにされた。
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