研究課題/領域番号 |
02454500
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
看護学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
見藤 隆子 東京大学, 医学部(医), 教授 (00086266)
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研究分担者 |
広瀬 寛子 東京大学, 医学部(医), 助手 (30238406)
菅田 勝也 東京大学医学医部(医), 助手 (20143422)
南澤 汎美 (南沢 汎美) 東京大学, 医学部(医), 助手 (70010072)
竹尾 恵子 東京大学, 医学部(医), 助教授 (00114538)
塚本 美和子 東京大学, 医学部(医), 助手 (50217288)
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研究期間 (年度) |
1990 – 1992
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研究課題ステータス |
完了 (1992年度)
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配分額 *注記 |
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
1992年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1991年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1990年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
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キーワード | 痴呆老人 / 睡眠覚醒リズム / 寝たきり状態 / ケアニード評価 / ADL / QOL / 看護量尺度 / 脳波 / 24時間ポリグラフ / セルフケア / 体重変化 |
研究概要 |
施設内に入院中の痴呆老人について、日常の行動観察を行い、評価方法の検討を行った。高齢者用多元観察尺度(Multi-dimensional Observation Scale for Elderly Subjects:MOSES)を用いて予備評価を行った結果、日常生活行動に関する能力のうち、排泄、食事、身体移動能力についての評価に問題のあることが判明し、これを改正、追加して修正MOSESを作成し評価を行った。評価項目は1)セルフケア能力、2)失見当、3)抑うつ、4)いらいら感(怒り)、5)引きこもりの5カテゴリー及び排泄、食事である。今回対象となった人々は、各種の問題行動・精神症状・コミュニケーション障害等により在宅で介護が困難となった人々であるが、終末期の寝たきり状態、意識障害、コミュニレーション途絶の状態には未だ至っていない人々である。ADL能力をみると、排泄の能力低下は8割以上のものに認められたが、食事摂取能力の低下はそのに比して少ない。その他着替え、入浴などの能力は低く、身体的移動能力は未だかなり保存されていた。失見当と引きこもりはかなり強く、抑うつ、いらいら感は低率であり、コントロールされているもののようである。この時期にある痴呆老人はケアニードが最も高くなり、通常の評価項目ではこの時期のケアニード評価は難しいことが今回の観察で明かとなり、最終年にはケアニード評価法(スケール)を作成し、評価を行った。この評価法の現実的なケア実践との適合性、妥当性については今後の課題である。その他、痴呆老人の体重変化を追跡調査し、寝たきり状態移行の3ヶ月位前にBMIが有意に減少することが判明した。寝たきり状態移行の徴候として、BMI17以下、或いはBMI18前後で5〜6%の体重減少を指摘することができた。また、痴呆老人の睡眠覚醒リズムを脳波計を用いて調べた。脳波は覚醒時に徐波の増加が認められ、睡眠周期は短く、徐波は浅く、睡眠合計時間はむしろ短かった。
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