研究課題/領域番号 |
02454508
|
研究種目 |
一般研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
内分泌・代謝学
|
研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
葛谷 英嗣 京都大学, 医学部, 助教授 (20115835)
|
研究期間 (年度) |
1990
|
研究課題ステータス |
完了 (1990年度)
|
配分額 *注記 |
3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
1990年度: 3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
|
キーワード | 糖輸送担体 / インスリン作用 / 3T3Lー1脂肪細胞 / translocation / インスリン受容体 / digitoninーpermealized cell / MLー9 / 2ーdeoxy glucose uptake |
研究概要 |
3T3ーL1脂肪細胞を用いて、インスリンによる糖輸送担体のtranslocationの機序およびその調節因子に関して次の点を明らかにした。 1.ミオシン軽鎖リン酸化酸素の阻害剤とされているMLー9は2ーdeoxyglucoseのbasal uptakeには影響しないが、insulinーstimulated uptakeを抑制した(最大で約80%阻害、IC_<50>は約25μM)。 2.細胞分画を行ない、各分画の糖輸送担体を、筋/脂肪型糖輸送担体(GLUT4)に対する抗体を用いたウエスタンブロッティングにより測定した。インスリンにより細胞内プ-ルのGLUT4は減少するが、MLー9は容量依存性にインスリンによるGLUT4の減少を抑制した。即ち、MLー9によるinsulinーstimulated 2ーdeoxyーglucose uptakeの抑制はGLUT4の細胞内プ-ルから細胞膜へのtranslocationの抑制に基くことが示唆された。 3.MLー9はインスリン結合、インスリンによる受容体の自己リン酸化、内因性基質(160kDa蛋白)のリン酸化には影響を及ぼさなかった。従って、MLー9はインスリン受容体のチロシンキナ-ゼよりあとのステップに働いてtranslocationを抑制していると考えられた。 4.細胞をインスリンあるいはインスリン+MLー9で処理してもミオシンのリン酸化状態には変化がなかった。一方、MLー9と処理しておくと、サイトゾ-ル内のcaseinーphosphorylating activityのインスリンによる上昇が阻止された。 5.ジギトニンにてpermealizeした細胞を用いて、サイトゾ-ルのcaseinーphosphorylating activityのGLUT4のtranslocationへの効果を現在検討中である。
|