研究課題/領域番号 |
02454512
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
内分泌・代謝学
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研究機関 | 自治医科大学 |
研究代表者 |
斉藤 寿一 (齊藤 壽一 / 齊藤 寿一) 自治医科大学, 医学部, 教授 (10048994)
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研究分担者 |
本多 一文 自治医科大学, 医学部, 助手
福田 修一 自治医科大学, 医学部, 助手 (60218922)
岡田 耕治 自治医科大学, 医学部, 講師 (90213941)
石川 三衛 自治医科大学, 医学部, 助教授 (70112620)
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研究期間 (年度) |
1990 – 1992
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研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
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配分額 *注記 |
6,700千円 (直接経費: 6,700千円)
1992年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1991年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1990年度: 3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
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キーワード | バゾプレシン / 副腎皮質刺激ホルモン(ACTH) / ストレス潰瘍 / 交感神経系 / 高血圧自然発症ラット(SHR) / ストレス / 尿崩症ラット / アドレナリン / ノルアドレナリン / 胃潰瘍 / 高血圧 / 尿崩症 / 血管平滑筋 / 腎集合尿細管 |
研究概要 |
ストレスによりバゾプッシン(AVP)の下垂体後葉からの放出・視床下部での産生が促進されることが示されている。AVPはストレス下に中枢神経内においてneuromodulator、neurotransmitterとして作用していることが示唆される。先天的に視床下部におけるAVP産生が高度に障害されたラットを用い、ストレスによる胃潰瘍の形成、血圧の上昇、血中ACTHの上昇および血中カテコールアミンの上昇におけるAVPの役割を検討した。 Brattleboro株遺伝性視床下部性尿崩症ラット(DI)ではLong-Evansラット(LE)に比し水浸拘束ストレスによる胃潰瘍の形成が有意に亢進していた。DIにおいて脳室内AVP投与はストレス潰瘍の形成を抑制し、LEにおいて脳室内V1受容体拮抗薬の投与は潰瘍形成を促進した。DIにおいてストレスによる血中ACTH濃度の上昇反応はLEに比し減弱していたが、脳室内AVPの投与により有意な反応の増加を認めた。また、LEにおいて脳室内V1拮抗薬の投与により反応の減弱を認めた。さらに、DIラットでは拘束ストレスによる血中アドレナリン(A)・ノルアドレナリン(NA)濃度の上昇反応もLEに比し減弱しており、脳室内AVP投与により回復した。LEでは脳室内V1拮抗薬により反応の減弱を認めた。 一方、自然発症高血圧ラット(SHR)との反復交配により得られたAVP部分欠損SHRを用いた検討では、AVP部分欠損SHRではSHRに比し、慢性ストレスによる血圧の上昇が低下していた。 以上の結果から、脳内AVPはストレスによる胃潰瘍の形成に対しては抑制的に作用し、ストレスによる血圧の上昇や血中ACTH、カテコールアミンの上昇に対しては重要な促進的役割を果たしていることが示唆された。
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