研究課題/領域番号 |
02454539
|
研究種目 |
一般研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
物質生物化学
|
研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
岩永 貞昭 九州大学, 理学部, 教授 (90029942)
|
研究分担者 |
太和田 勝久 九州大学, 理学部, 助教授 (20029507)
徳永 文稔 九州大学, 理学部, 日本学術振興会特別研 (00212069)
宮田 敏行 九州大学, 理学部, 助手 (90183970)
川畑 俊一郎 九州大学, 理学部, 助手 (90183037)
|
研究期間 (年度) |
1990 – 1991
|
研究課題ステータス |
完了 (1991年度)
|
配分額 *注記 |
7,000千円 (直接経費: 7,000千円)
1991年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1990年度: 5,000千円 (直接経費: 5,000千円)
|
キーワード | 体液凝固 / カブトガニ血球細胞 / B因子 / G因子 / セリンプロテア-ゼ / βー1,3ーグルカン / 細菌内毒素 / cDNAクロ-ニング / 体液凝固因子 / 無脊椎動物 / 真菌類 / カブトガニ血球 / Proclotting enzyme / IX因子 / トロンビン / タキプレシン / ゲノム解析 / 抗菌性ペプチド |
研究概要 |
1.カブトガニの体液凝固セリンプロテア-ゼ前駆体Factor BのcDNAクロ-ニング:IleーIle結合の切断を伴う新しい型の活性化機構:カブトガニの体液凝固系はFactor C,Factor B,Proclotting enzyme三種のセリンプロテア-ゼ前駆体を含むカスケ-ド機構からなる。このうち、Factor BについてcDNAクロ-ニングを行い、全アミノ酸配列を決定すると共に、その活性化機構について検討した。Factor Bは400残基よりなるプレプロ体として生合成され、シグナル配列とプロペプチドの除去をへて、377残基よりなる64kDaの一本鎖糖タンパク質へと成熟する。また、分子内にニックを生じ、L鎖(25kDa)とH鎖(40kDa)を生じるが、このうちL鎖内にはDisulfideーknottedドメインが存在し、その構造はDrosophilaの形態形成に関与するプロテア-ゼ前駆体easterのN末側配列と類似していた。一方、H鎖はセリンプロテア-ゼドメインを含んでいた。L鎖とH鎖間の結合はArg103ーSer104であったが、Factor Cによる活性化に伴うH鎖内の切断部位はーGlyーArgーGlyーIleーIleーという配列中のIle124ーIle125間であり、新しいタイプの活性化機構が示唆された。 2.カブトガニ血球細胞内のβー(1,3)ーDーglucan感受性プロテア-ゼ前駆体Factor Gの精製法の改良と活性化に伴う構造変化:精製Factor Gは還元および非還元条件下のSDSーPAGEにおいて、2本のバンドを示し、還元条件下の72kDaと37kDaの2本のバンドは1μg/ml以下のβー(1,3)ーDーglucanによる活性化に伴い、共に消失し、新たに55kDaと34kDa,17kDaの断片が出現した。従ってFactor Gは72kDaと37kDaの非共有供給によって結合した二つのサブユニットよりなるプロテア-ゼ前駆体と推定され、βー(1,3)ーDーglucanの存在下で、両サブユニット内に限定水解を受け活性型プロテア-ゼへと変換すると考えられる。
|