研究分担者 |
望月 一郎 信州大学, 医療短期大学部, 教授 (50020855)
寺山 和雄 信州大学, 医学部, 教授 (50020847)
飯田 太 信州大学, 医学部, 教授 (00020850)
古田 精市 信州大学, 医学部, 教授 (20020852)
発地 雅夫 信州大学, 医学部, 教授 (00020743)
福田 透 信州大学, 医学部, 教授 (30020712)
|
研究概要 |
本研究計画は、実験動物及び人体の各器官系の組織を材料として、生体の加齢によって超える組織細胞の微細構造の変化を、細胞小器官レベルにおいて解明することを目的としている。2年度にわたり、培養細胞系、運動器系、循環器系、消化器系、泌尿生殖器系、内分泌器系、神経感覚器系の組織を、種々の組織化学的方法で検索し、次の結果が得られた。培養細胞系のHeLa細胞は、 ^3Hーthymidineと ^3Hーuridineの標識率が培養開始増加し、1週間で減少した。運動器系のヒト黄色鞁帯は、加齢により石灰化が進行し、鞁帯骨化症となる症例が増加し、その電鈴試料を源水部X線分析すると可溶性Caが増加した。循環器系のマウス脾臓では,酵素活性が生後2週で増加した。核酸,蛋白合成も2週が最高で,収後減少した。内分泌腺では甲状腺と副腎の ^3Hーthymidine標識率を検索したが,加齢による変動が認められた。消化器系の腸上皮に出現する杯細胞を ^3Hーglucosamineで標識し,ラジオオ-トグラムを観察し,題種の中のSを源水部X線分析で定量すると,糖質合成とS量は2週で最高となり収後減少した。マウス肝臓を ^3Hーthymidineで標識すると,胎生期には多数の造血細胞が標識されるが生後9日で0となり,肝細胞,類調内皮細胞等は生後2年まで減少しつつ残った。RNAと蛋白合成は生後2週が最高であった。マウス膵臓ではDNA合成は生後低下したが,RNA,蛋白,脂質,糖質の合成は2週から2ケ月まで高く,収後低下した。泌尿生殖器系についてはマウス腎臓のDNA合成を糖成合のレクチン染色性が加齢により変動した。神経感覚器系についてはマウス網膜と色素皮層の核酸合成とレクチン染色性を検索したが,DNA合成は胎生期に多く,網膜内層,外層色素上皮層において,胎生9日から18日までの間に異なった変動が認められた。RNA合成は生後急速に増加し,網膜で1回,色素上皮で7日が最高となった。レクチン染色性も加齢の変動が認められた。
|