研究課題/領域番号 |
02455012
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
広領域
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研究機関 | 信州大学 |
研究代表者 |
山本 浩之 信州大学, 繊維学部, 助教授 (60021151)
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研究分担者 |
井上 克彦 信州大学, 繊維学部, 助手 (30092860)
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研究期間 (年度) |
1992
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研究課題ステータス |
完了 (1992年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,900千円)
1992年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1991年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
1990年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | 海洋接着タンパク質 / カチオン性タンパク質モデルの架橋 / バイオヒドロゲル / 接着タンパク質のぬれ特性 / 接着特性 / バイオ接着材料 / 生接着物質 / 新素材 / 接着タンパク質の表面化学 / アコヤ貝の接着タンパク質 / アミノ酸組成、配列 / 接着タンパク質の合成 / 不溶化、ゲル化反応 / アミノ酸組成・配列 / モデルタンパク質合成 / 海洋無脊椎動物 / 材料開発化学 |
研究概要 |
海洋無脊椎動物の分泌する接着タンパク質はバイオ接着剤として基礎および素材開発研究の両面から今後の発展が期待される分野であり、アメリカ,イギリス,我が国などで実用化が企画されつつある。本年度は本研究の最終年度であるので素材開発に重点を置き研究を実施し、以下に列挙する成果を得た。 (1)新たに4種類のカリフォルニアイガイの接着タンパク質を合成し、そのコンホメーションを円偏光二色性分光学の手法で研究した。さらに、今後コンピューターにより最安定構造を理論的に計算し、海洋接着タンパク質の立体構造に対する知見を集積する。 (2)海洋接着タンパク質およびそのモデル化合物が水中で分子間架橋する時にゲルを形成し、最終的には固化し、接着・付着する。このゲル状態のタンパク質はバイオヒドロゲルとしての用途が期待され、例えば酸性アミノ酸を選択吸着する。 (3)上記(2)のバイオヒドロゲルを製膜し、膨潤性の可逆的変化、時間経緯などの基礎知見から、例えば創傷被覆材としての可能性などについて研究・検討した。 (4)接着素材としてのタンパク質は材料表面でのぬれの問題が重要な検討事項となるので、接触角、表面張力の測定から接着仕事を評価し、成分わけについても数値定価し考察を加えた。 (5)接着タンパク質を用いて金属、プラスチック類、生体物質(骨および皮)などの材料を接着し、酵素および有機架橋剤の効果について検討評価した。50Kgf/cm^2以上の接着強度が得られ、バイオ接着素材として用いることが可能な良好な結果が得られた。 以上の海洋接着タンパク質に関する研究成果は関連学会で口頭発表し、また国内外の専門雑誌に論文として発表した。
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