研究課題/領域番号 |
02505005
|
研究種目 |
試験研究(A)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
金属製錬・金属化学
|
研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
幸塚 善作 大阪大学, 工学部, 教授 (80028935)
|
研究分担者 |
木村 秀雄 山里産業(株), 研究開発グループ, 主務
飯島 繁 日本特殊陶業(株), 研究部, 主査補
兼松 秀行 大阪大学, 工学部, 助手 (10185952)
八尾 伸也 大阪大学, 工学部, 助教授 (90029299)
|
研究期間 (年度) |
1990 – 1992
|
研究課題ステータス |
完了 (1992年度)
|
配分額 *注記 |
41,000千円 (直接経費: 41,000千円)
1992年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
1991年度: 11,600千円 (直接経費: 11,600千円)
1990年度: 28,200千円 (直接経費: 28,200千円)
|
キーワード | ベータアルミナ / 表面改質 / 硫黄酸化物ガスセンサー / スパッタリング / ベ-タアルミナ / 希土類酸化物 / 硫黄酸化物ガスセンサ- |
研究概要 |
ベータアルミナと希土類(Nd_2O_3、CeO_2、Pr_6O_<11>)の反応について当初それぞれの混合粉末あるいは、その圧粉体で実験したが反応生成物についての十分な確認が得られなかったので、それぞれ希土類酸化物の薄膜とNa^+-β"Al_2O_3ベレットを試料として実験し1073゚Kで反応によって形成される化合物の深さ方向の分布を検出することにした。結果の要約を次に示す。Pr_6O_<11>の場合、種々の化合物が形成されたが、焼鈍時間が長くなると粉末実験で観測された反応化合物のみとなった。CeO_2の場合、CeO_2母相と異なる回析パターンは薄膜のごく表面でのみ観測され、CeO_2はNa^+-β"Al_2O_3と本質的に反応しないことが確認された。Nd_2O_3の場合、準安定相であり、文献からは出現するはずのないC型が現れ、その後A型に変態して、ゆっくりβ"Al_2O_3と反応した。 Na^+-β"Al_2O_3ペレットと空気-SO_X混合ガスの750゚Cにおける反応を電気伝導の経時変化を調べることにより検討した。電気伝導度は空気-SO_X混合ガスを流いだすと急激に変化し,その後ほぼ一定値となった。Na^+-β"Al_2O_3ペレット表面は1時間以内に安定なNa_2SO_4相で被われることがわかった。 以上の結果をもとにCeO_2による被覆が最良と判断された。Ce_2O_3薄膜で網目状に被覆されたNa^+-β"Al_2O_3ペレットを用いてSO_Xガスセンサを組立て,センサの応答特性を600゚C,750゚Cで調べた。起電力の平衡値はSO_X濃度に対して良好に変化した。特に600゚Cの特性はスパッタすることにより改善された。SO_X濃度の変化に対する応答性は750゚Cで遥かに改善され,ほんの数秒で平衡起電力に達した。すなわち,Ce_2O_3薄膜をスパッタすることによりセンサの低同特性,とともに応答特性が改善されることが分かった。このように本実験目的が達成されるとともに,β"Al_2O_3ペレット上の薄膜に準安定相の出現が確認されるなどの学問的発展の成果も得られた。
|