研究課題/領域番号 |
02554005
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研究種目 |
試験研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
核・宇宙線・素粒子
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研究機関 | 高エネルギー物理学研究所 |
研究代表者 |
鈴木 厚人 高エネルギー物理学研究所, 物理研究部, 助教授 (00100818)
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研究分担者 |
戸塚 洋二 東京大学, 宇宙線研究所, 教授 (40011712)
森 正樹 高エネルギー物理学研究所, 物理研究部, 助手 (80210136)
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研究期間 (年度) |
1990 – 1991
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研究課題ステータス |
完了 (1990年度)
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配分額 *注記 |
7,100千円 (直接経費: 7,100千円)
1990年度: 7,100千円 (直接経費: 7,100千円)
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キーワード | 光電子増倍管 / チェレンコフ光 |
研究概要 |
本年度は20インチ光電子増倍管の全光電面で一様に一光電子相当光のピ-クが識別できる高エネルギ-分解能のダイノ-ド構造を考案し、実用化することが研究目標であった。ダイノ-ド構造は計算機シュミレ-ションによって二次電子捕獲が最高効率になるように設計された。この結果を基に数回に渡って実物のダイノ-ドを試作し、製作上の問題点を洗い出し、高エネルギ-分解能の高性能でかつ製造し易い増倍管を実現できる方法が見つかった。本年度後半ではこの開発成果を取り入れた新しい20インチ光電子増倍管を本試作し、性能計測試験を行った。その結果、予想通り20インチの光電面の全面でスポット光を照射した時、雑音信号と一光電子担当光の波高がきれいに分離した出力波高分布が得られた。試作した本全てに良好の結果が得られ、エネルギ-分解能に対する当初の目的は達成された。今後はさらに試作本数をふやしてこの結果を確認する予定である。エネルギ-分解能と同様、時間分解能も巨大水チェレンコフ検出器用光電子増倍管にとって重要な性能であるが、原理的にはエネルギ-分解能が向上すれば時間分解能も向上する。計測結果はこれまでの20インチ光電子増倍管では最高の時間分解能(一光電子相当光の光に対して分解能〜2+1秒)が得られた。 水チェレンコフ用として使用するために必要な光電子増倍管の防水構造も基本設計,試作が完了し、性能試験を行っている際中であるが、今の所、結果は良好である。 以上から本年度は当初の研究計画を100%達成し、最終目標の高性能光電子増倍管が実現できることが確実となった。
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