研究課題/領域番号 |
02555005
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研究種目 |
試験研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
応用物性
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
上田 一之 大阪大学, 工学部, 助教授 (60029212)
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研究分担者 |
志水 隆一 大阪大学, 工学部, 教授 (40029046)
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研究期間 (年度) |
1990 – 1991
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研究課題ステータス |
完了 (1991年度)
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配分額 *注記 |
5,500千円 (直接経費: 5,500千円)
1991年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1990年度: 4,500千円 (直接経費: 4,500千円)
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キーワード | Electron Stimulated Desorption, / Timeーofーflight, / Adsorption of Hydrogen, / TOFーESD, / Hydrogen Detection, / Hydrogen, / Hydrogen,Termination, / ESD, / Electron stimulated desorption, / Hydrogen detection, / Dynamic observation, / Adsorption of hydrogen, / Time-of-flight, / TOF-ESD, / 水素検知 / 動的反応過程 / 電子励起イオン脱離 / ESD / ESDIAD / 水素シリコン系 / RHEED |
研究概要 |
固体表面と水素の相互作用の研究は極めて重要である。超LSIのマイクロ化と高品質化に伴い、超清浄化のシリコン基盤とその上のナノスケ-ルのデバイスの構築が必要とされている。その方法の一つに水素終端化によるシリコン原子の安定化をはかって、過渡の酸化を防止したり、良好なエピタキシャル成長膜の達成を目的としたものがある。ところが、水素終端化の定量的確認の無いまま経験的にプロセスは行われている。それは現在までに固体の表面上に存在する水素を検知する表面分析装置が市販されていないからである。本研究では微量の水素でも高感度に検知できるシステムの開発とその応用研究を目的として実施した。 電子励起イオン脱離法による水素イオンの脱離現象を利用して、水素の高感度検知、定量化の可能性について研究を行った。測定系、電子回路、コンピュ-タ-ソフトに大幅な改良を加えて所期の目的に合う装置の開発に成功した。本装置を使用して、シリコン上の水素の吸着特性の変化と電子回折の実験から表面に水素化物が形成され表面の再配列構造が乱れていくことが対応して観察され水素の導入量に対する信号強度が正常に得られている事が確認された。Si(100)面のフラット面(±0.5゚)と微傾斜面(〜4゚)では,水素吸着に対するプロトンのイ-ルドは、500ラングミュア(L)以上の水素吸着に対して大きく異なり、ステップ面の影響が観察された。分子状の水素を吸着させた時はプロトンのイ-ルドは露出量に対して直線的に増加し、分子状水素による構造変化は観察されなかった。 脱離するプロトンの運動エネルギ-分布曲線の測定と表面状態の違いによるプロトンのしきい値測定から、シリコン上に吸着した水素の脱離の機構はオ-ジェ電子過程を含んだ励起と、価電子内で励起された表面励起子に関係したものであることが判ったが詳細は現在解析中である。
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