配分額 *注記 |
7,100千円 (直接経費: 7,100千円)
1992年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
1991年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
1990年度: 4,500千円 (直接経費: 4,500千円)
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研究概要 |
新たに導入したロボットアーム用に,“成形のしやすさ"に重点を置いたシステムの再設計を行ない,成形環境の整備と向上を図った。例えば,光電センサを用いた初期位置設定機構の設置によるセッティングの省力化,成形過程表示やシミュレーションのためのグラフィック部強化,マウスオペレーションによる操作性の向上,データ入力時のマウスやディジタイザなどによる画像入力ソフトの製作などである。 成形に影響を与えるパラメータのうち最も大きな位置を占める成形形状による制約を軽減するためにいくつかの新たな積層方法を試みた。成形台を上方に取り付け,鉛直上向きに吐出していく成形を行なった。これを“逆さ成形"と呼ぶ。これにより,重心が不安定なものの成形や,重力による成形物のたわみの問題に対して大きな効果をあげた。また,成形断面を変化させ,安定な積層を行なう成形を行なった。これを“安定面成形"と呼ぶ。但し,現段階での“安定面"は各層毎の重心位置の変化から決定しており,考慮の余地がある。成形データの簡素化を狙って,積層方向を,上下左右の隣接点との関係から算出する方法を試みた。これを“マトリクス法"と呼ぶ。これにより,データ算出の簡素化に成功したが,成形の安定という点については問題を残した。 隣接点への移動では非常に安定した積層が行われるが,ディスペンサノズルの大きな移動を要するような時には成形物が崩れやすい。これを解消するために,ディスペンサが大きな移動を行なうときは、成形台とノズルの回転機構を利用し,微妙な振動を与える機構を取り入れ,これにより,吐出時の材料切れがよくなり,効果をあげることが確認された。 成形物の多様性を目指したノズルの複数化の試作段階としての2色体成形は,視覚面などに新たな可能性を見いだした。数の増加や成形材料の変化により本成形法の最大の特徴になることが期待できる。
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