研究課題/領域番号 |
02555059
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研究種目 |
試験研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
電子材料工学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
松波 弘之 京都大学, 工学部, 教授 (50026035)
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研究分担者 |
木本 恒暢 京都大学, 工学部, 助手 (80225078)
吉本 昌広 京都大学, 工学部, 助手 (20210776)
冬木 隆 京都大学, 工学部, 助教授 (10165459)
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研究期間 (年度) |
1990 – 1991
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研究課題ステータス |
完了 (1991年度)
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配分額 *注記 |
17,700千円 (直接経費: 17,700千円)
1991年度: 3,900千円 (直接経費: 3,900千円)
1990年度: 13,800千円 (直接経費: 13,800千円)
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キーワード | シリコンカ-バイド / パワ-デバイス / 絶縁破壊電界 / 低温成長 / ポリタイプ制御 / ステップフロ-成長 / 価電子制御 / 低温結晶成長 |
研究概要 |
本研究では、基板表面のステップ密度を制御し、ステップフロ-成長を誘起促進させる原子ステップ制御エピタキシ-法による6HーSiCの単結晶成長とデバイスへの応用に関する研究を行った。本年度に得られた主な成果は下記の通りである。 1.原子ステップ制御エピタキシ-法によるSiCの低温成長と成長機構の解析 (1)6HーSiC{0001}5゚オフ基板上の成長を行ったところ、成長温度1200〜1500℃では6HーSiC単結晶、1100℃では3CーSiC双晶が得られた。また、54.7゚の大きいオフアングルを有する(0114)基板を用いることにより、1100℃の低温でも6HーSiCの単結晶成長を実現した。 (2)成長速度のSi/C比依存性、原料ガス流量依存性を調べたところ、SiCの成長はSi種の供給律速であることが分かった。また、成長速度に面極性依存性は見られなかった。 (3)1200〜1500℃の範囲における成長速度の活性化エネルギ-は3.0Kcal/moleとなった。この値は、stagnant layer中の反応種の拡散が結晶成長を律速するというモデルに基づいて計算した理論値と一致する。つまり、オフ基板上では、二次元核発生が不要となるため、成長は表面反応律速ではなく、原料の供給(拡散)律速となる。 2.成長層の評価とデバイスへの応用 (1)アンド-プ成長層の評価(Hall測定、エッチピット密度の測定)を行ったところ、Si面よりもC面成長層の方が結晶性に優れることが判明した。この依存性は低温成長層ほど顕著である。 (2)Schottky障壁ダイオ-ドを試作し、絶縁破壊電界のドナ-密度依存性を求めた。本方法によるSiC成長層は、従来の報告値を凌賀する優れた絶縁破壊電界を示した。
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