研究課題/領域番号 |
02555063
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研究種目 |
試験研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
電子通信系統工学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
大越 孝敬 東京大学, 先端科学技術研究センター, 教授 (70010709)
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研究分担者 |
廣瀬 明 東京大学, 先端科学技術研究センター, 講師 (70199115)
保立 和夫 東京大学, 先端科学技術研究センター, 助教授 (60126159)
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研究期間 (年度) |
1990 – 1991
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研究課題ステータス |
完了 (1991年度)
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配分額 *注記 |
9,400千円 (直接経費: 9,400千円)
1991年度: 3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
1990年度: 6,000千円 (直接経費: 6,000千円)
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キーワード | 二段階位相ダイバ-シティ方式 / コヒ-レント光ファイバ通信 / 波長分散 / 群遅延補償器 / マイクロストリップ線路 / 光ファイバ増幅器 / 光アイソレ-タ / 誘導ブリユアン散乱 / エルビウムド-プ光ファイバ増幅器 / ファイバ群遅延補償 / ストリップ線路 |
研究概要 |
本研究では、本研究代表者らが提案したコヒ-レント光ファイバ通信用二段階位相ダイバ-シティ受信方式に関する基本技術の確立と、それを中心とした光通信システムの開発を目指して研究を進めた。 基本技術としては、符号誤り率測定等の原理確認実験を行ない、本方式とヘテロダイン方式とでほぼ同じ受信感度が得られた。さらに、性能劣化要因を検討し、本方式の受ける影響は大きくないことを理論的・実験的に示した。また、本方式の周波数多重化光ファイバ通信への適用について解析を行ない、多重化に適した方式であることが明らかになった。 光通信システムとしては、本方式の光ファイバ増幅器を用いた超長距離伝送システムへの適用を検討し、本方式はこのようなシステムに適した方式であることが結論された。また、光ファイバ増幅器自体の雑音特性の解析・測定を行ない、信号光と逆方向に伝搬する自然放出光が雑音特性を劣化させること等の知見が得られ、実験的にも確認された。 本方式受信機の中間周波段に組み込む群遅延補償器の設計に関しては、マイクロストリップ線路の形状を最適化し、光ファイバ-の分散の影響を非常に低減できる形状の合成に成功した。シュミレ-ションの結果、この群遅延補償器により10,000km以上の伝送が可能であることが示された。 また、本方式の伝送距離を制限する光ファイバ中の誘導ブリユアン散乱を仰制する方法として、スペクトル拡散方式を用いる方法およびアイソレ-タを用いる方法を提案し、理論・実験の両面から研究を進めた。 さらに、本方式の実現に必要な光デバイス/システムそのもの、さらにこれらの特性測定や故障診断を行なう手法等についても研究を進めた。 このように、各研究項目においてそれぞれ成果を挙げることができた。これらは相互に連携を取りつつ進められた研究であり、その結果、全体として本研究の所期の目的を達成することができたと考えている。
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