配分額 *注記 |
6,800千円 (直接経費: 6,800千円)
1992年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
1991年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1990年度: 4,600千円 (直接経費: 4,600千円)
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研究概要 |
本研究の目的は,STMや電子顕微鏡の分解能よりは劣るが,光学顕微鏡より分解能が優れている走査型容量顕微鏡を試作することである。これにより,前者が対象とするよりも荒く,かつ後者が対象とするよりも細かい対象物を,たとえば光学顕微鏡のズームアップ機能として観察することができる。この実現手法としていくつかの選択枝があるが,実験的検討を重ね,以下の結論に沿う装置を試作した。 (1)走査方式:ステージ駆動方式と針駆動方式が考えられるが,本研究で検討の結果,干渉雑音・歪の観点から針駆動方式がより適切であるとの結論を得た。 (2)静電容量検出方式:直接法と微分容量方式が考えられるが,本研究で検討の結果,S/N比の点で微分容量方式がより優れているとの結論を得た。 (3)加振周波数:微分容量方式の加振周波数は当初160Hzを用いたが,S/N比の点からできるだけ高い周波数がよく,最終的に10KHzを用いた。 (4)信号検出方式:包絡線検波方式と同期検波方式が考えられるが,S/N比や安定性の点から同期検波方式が適当との結論を得た。 (5)Z軸駆動方式:検出器出力をそのまま表面観測像出力とする直接法と,検波器出力が一定になるようにフィードバックをかけ,その時の針の高さを資料高さとして出力する2.5次元走査方式が考えられるが,出力の直線性や安定性の点から2.5次元走査方式がよいとの結論をえた。 試作装置を用いて金属・半導体表面などについて画像化を行った。
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