研究課題/領域番号 |
02555087
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研究種目 |
試験研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
計測・制御工学
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
森泉 豊栄 東京工業大学, 工学部, 教授 (80016534)
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研究分担者 |
帯金 康夫 エスジーエンジニアリング(株), 技術コンサルタント
朝倉 康夫 サントリー(株), 業礎研究所, 課長
斉藤 幸子 工業技術院, 製品化学研究所, 主任研究員
中本 高道 東京工業大学, 工学部, 助手 (20198261)
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研究期間 (年度) |
1990 – 1991
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研究課題ステータス |
完了 (1991年度)
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配分額 *注記 |
10,800千円 (直接経費: 10,800千円)
1991年度: 3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
1990年度: 7,400千円 (直接経費: 7,400千円)
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キーワード | においセンサ / ニュ-ラルネットワ-ク / パタ-ン認識 / 官能検査 / 洋酒 / 嗅覚 / 脂質 / 品質管理 / におい / 化学センサ |
研究概要 |
本研究では、においに対して感度が少しずつ異なるガスセンサ(水晶振動子ガスセンサ)群の出力パタ-ンをニュ-ラルネットワ-クで識別することを原理とする「においセンサ」を作り、これを洋酒品質管理に応用することを目的とする。 洋酒品質管理に使用するにおいセンサを開発するためには、微妙なにおいの違いを識別する必要がある。そこで、本研究では洋酒類似臭の識別能力向上を主眼におき研究を行った。そのために、洋酒識別に適したセンサ用の吸着膜材料を選択し、測定系を改良しデ-タのバラツキを低減することにより微小な信号変化でも識別できるようにした。 吸着膜材料の選択に関しては、当初GC(ガスクロマトグラフ法)固定相材料及びセルロ-ス系材料の中から統計的手法により選び出し、後に生体細胞膜の構成要素である脂質膜を加えた。 測定系の改良としては以下のことを行った。サンプルフロ-系全般の材料をステンレスに変更して余分な吸着をなくし、空気の流量をマスフロ-コントロ-ラにより制御してにおい蒸気の供給を一定にし、恒温水槽により洋酒を入れたサンプル管とセンサの温度を一定に保ちにおい蒸気圧とセンサ感度を一定に保った。その結果、センサ出力の変動を約0.3%(従来の数分の一)に抑えることができた。以上の改良により、従来難しかったウイスキ-の類似臭について9割以上の識別正解率が得られるようになった。 これらの結果をもとに、さらに改良を加えて実用化プロトタイプの装置を試作した。試作した装置を洋酒メ-カに設置し洋酒類似臭の識別実験を行ったところ、9割近い認識正解率が得られた。現在、装置運用に必要なデ-タをさらに収集している。
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