研究課題/領域番号 |
02555092
|
研究種目 |
試験研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
船舶構造・建造
|
研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
福地 信義 九州大学, 工学部, 教授 (80039677)
|
研究分担者 |
若菜 啓孝 九州大学, 工学部, 助手 (00167082)
永野 裕康 熊本工業大学, 工学部, 助教授 (90037862)
土井 康明 広島大学, 工学部, 助教授 (10134454)
橋本 剛 広島大学, 工学部, 助教授 (30034317)
大高 勝夫 九州大学, 工学部, 教授 (80194182)
|
研究期間 (年度) |
1990 – 1991
|
研究課題ステータス |
完了 (1991年度)
|
配分額 *注記 |
5,200千円 (直接経費: 5,200千円)
1991年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
1990年度: 3,800千円 (直接経費: 3,800千円)
|
キーワード | 火災現象方程式 / 不確定性現象 / 火災伝播モデル / 火災拡大条件 / フラッシュオ-バ-限界曲線 / 危険度メンバ-シップ関数 / ファジィ判別モデル / 単位熱貫流応答 |
研究概要 |
船舶居住区における出火時には、船客、乗組員の火災区画からの脱出時間および消火時間を確保するために、他区画への延焼に対する抑止効果のある居住区の間仕切り、隔壁、貫通部の設計を行う必要がある。今後、大型船客の増加および高速船の軽量構造化に伴い、耐火・防火要求レベルに応じた防火システム設計および防火性能評価法の確立が望まれている.以上の目的のために次の研究を行った。 1)区画火災の場合の燃焼特性を考慮して状態方程式を導き、さらに火災伝播経路についてモデル化を行い、火災伝幡現象のための数学モデルを提案した。例として、連続した単室区画の火災に適用した。このモデルにより状態量の時間変化、延焼の進展・経路、延焼するまでの遅延時間を推定できることを示した。また計算例の居住区防火構造において、標準換気回数では窓の破損がなければ隣室への火災伝播は起こらず、火災拡大の抑止には供給空気の制御が効果的であることを明らかにした。 2)火災現象では、その支配要因、特に火災荷重、換気量、防火構造の伝熱性能等にあいまいさを含むため不確定的な事象が顕出する。このためファジィ理論に基づく火災現象の数理モデルを構築し、これにより区画火災にみられる火災拡大現象を取扱い、さらに区画火災の拡大の可能性を考慮したフラッシュオ-バ-の限界曲線を求めた。 3)船舶火災が拡大する条件に支配要因のもつあいまいさを考慮するため、現象の数学モデルとファジィ関係の組合せにより推定する方法を考案した。これにより、まずフラッシュオ-バ-の限界曲線を求め、あいまいさのもつ火災拡大の限界に現れるあいまい量をファジィ関係を用いて推定した。さらに、隣接区画への火災伝播の条件として、火災拡大要因に不確定性を含んだファジィ判別モデルを提案し、これにより延焼を抑止するために必要な断熱材厚さを決定する手法を確立した。
|