研究課題/領域番号 |
02555133
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研究種目 |
試験研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
資源開発工学
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
内野 健一 九州大学, 工学部, 教授 (00037904)
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研究分担者 |
一ノ瀬 政友 九州大学, 工学部, 助手 (50038006)
井上 雅弘 九州大学, 工学部, 助教授 (40151625)
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研究期間 (年度) |
1990 – 1991
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研究課題ステータス |
完了 (1991年度)
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配分額 *注記 |
5,300千円 (直接経費: 5,300千円)
1991年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
1990年度: 4,400千円 (直接経費: 4,400千円)
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キーワード | 火災 / 火災空間の閉鎖性 / ダクト / 燃焼 / 燃え拡がり速度 / ダクト状空間 / ダクト火災 / 紙片 / 浮力の影響 |
研究概要 |
限られた空間内での燃焼現象を明らかにするために、まず模型ダクト(20×20cm)中で紙試料を、次に実規模坑道中でPMMA板を燃焼させ、その燃焼の条件を変えることで、様々な燃焼の性状や火災対策の基礎的な知見を得た。 1.燃焼空間の閉鎖性:自由空間と比較すると、燃焼物の寸法(幅、厚さ)、形状等が燃え拡がり速度に大きく影響する。これは実規模実験でも同様であり、燃焼機構を考察するためには、限られた空間特有な燃焼状態や伝熱機構を把握し、検討を進める必要がある。 2.燃焼物のダクト内位置:燃焼物の位置がダクト上面に近くなるにつれて燃え拡がり速度が速くなる。しかし、上面近傍では急激に遅くなる。この現象は燃焼物の位置により火災性状が異なることになり、対策上重要である。 3.ダクト内に強制通気がある場合:この通気の存在が燃え拡がり速度に与える影響は大きい。すなわち、火炎進行方向と通気が同方向の場合は、通気速度が増加すると燃え拡がり速度は急速に速くなるが、通気速度がある大きさ(本ダクトでは4m/s)になると燃え拡がらず吹き消えが生じる。また、通気が逆方向の場合は燃え拡がり速度が小さくなり、1m/sで吹き消えた。 4.ダクトが傾斜を持つ場合:ダクトの傾斜角度が大きくなるに従い、燃え拡がり速度は増大し、特に燃焼後半の速度が大きくなる。この現象は、3.で述べた通気を与えた場合に類似するため、勾配の増加とともに浮力の効果が大きくなり、通風効果が生じるためと思われる。 5.ダクト内の温度分布:燃焼物の下面と上面において、下面の温度が上面より早く上昇し、かつ高く、その差は数百度にも達する。また、ダクト上面近傍2〜3cmの空間に熱成層が存在している。
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