研究課題/領域番号 |
02555145
|
研究種目 |
試験研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
金属材料
|
研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
杉本 克久 東北大学, 工学部, 教授 (80005397)
|
研究分担者 |
原 信義 東北大学, 工学部, 助教授 (40111257)
|
研究期間 (年度) |
1990 – 1991
|
研究課題ステータス |
完了 (1991年度)
|
配分額 *注記 |
4,600千円 (直接経費: 4,600千円)
1991年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1990年度: 4,100千円 (直接経費: 4,100千円)
|
キーワード | TiO_2単結晶 / pHセンサ- / MottーSchottkyプロット / フラットバンド電位 / 高温高圧水 / 酸化物半導体 / Mott-Schottkyプロット |
研究概要 |
高温高圧水環境における金属材料の腐食事故の原因の究明と防止対策の確立のためには、腐食環境のpHを正確に知ることが不可欠である。本研究では、TiO_2単結晶をpH感応素子とする半導体pHセンサ-を用いた高温水用pH計測器の開発を試み、以下の成果を得た。 1.pH電極用TiO_2単結晶の選定:Nb_2O_5添加量を0.001〜0.05wt%の範囲で種々変えたTiO_2単結晶電極のMottーSchottky(MーS)プロットおよびフラットバンド電位E_<fb>ーpH曲線を測定した。その結果、0.01wt%Nb_2O_5添加TiO_2単結晶は低電導度溶液中でも直線的なMーSプロットを生じ、かつ理想的なpH応答特性を有することから、この結晶がpH感応素子として最適であると決定した。 2.TiO_2半導体センサ-式pH計測器の作製:0.01wt%Nb_2O_5添加TiO_2単結晶を用いて、250℃までの使用に耐えるpH電極を作製した。この電極と電位制御用のポテンショスタットおよびインピ-ダンス測定用の周波数応答解析器から成るpH計測器を試作し、本装置が25〜250℃の温度範囲で正常に動作することを確認した。 3.pH校正曲線の測定:pH既知の溶液を用いて、25〜250℃の各温度におけるE_<fb>ーpH関係曲線を測定し、E_<fb>値からpHを決定する際の校正曲線を求めた。 4.電解質の種類および濃度の影響:水溶液中の電解質の種類や濃度の影響を調べた結果、高濃度のNa^+イオンが存在すると測定値に僅かな変化を生じるが、その他のイオンによる妨害作用はないことが分かった。 5.高温純水のpH測定:沸騰水型原子炉の炉水である純水のpHを25〜250℃の範囲で測定した。実測値は水の解離定数から計算したpH値に一致することから、作製したpH計測器が高温水中で使用できることが確認された。
|