研究課題/領域番号 |
02557001
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研究種目 |
試験研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
解剖学一般
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
安田 峯生 広島大学, 医学部, 教授 (50079688)
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研究分担者 |
金田 和文 広島大学, 工学部, 助手 (30185946)
佐藤 明直 広島大学, 医学部, 講師 (80034007)
山下 英生 広島大学, 工学部, 教授 (70034379)
中前 栄八郎 広島大学, 工学部, 教授 (40034384)
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研究期間 (年度) |
1990 – 1992
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研究課題ステータス |
完了 (1992年度)
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配分額 *注記 |
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
1992年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1991年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1990年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
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キーワード | コンピュータグラフィックス / 再構成 / ステレオ像 / 半透明着色像 / 解剖学教育 / コンピュ-タグラフィックス |
研究概要 |
再構成の第1段階として、顕微鏡連続切片写真上で各構造の輪郭線と基準点を、パーソナルコンピュータのディジタイザから入力した。輪郭線の繋がりの関係や分岐・合流の関係も指示されている。データをワークステーションに転送し、第2段階としてもとの輪郭面を再構成した。再構成は、上下に隣り合って対応する輪郭線の輪郭点を上下に結ぶ微小三角形パッチにより自動的の行われ、分岐・合流部も自動的に処理される。再構成を終えた三角形のデータは、第3段階として表示のための計算処理をうける。この段階では、仮想的な光源からの光に対して、多重輪郭面の光の透過率や、距離による光の減衰も導入され、視線のなす角の違いによる輝度の違いも考慮されているために、存在感の極めて明確な着色半透明ステレオ像としての表示が可能である。従って、表示された再構成像は、美しいだけではなく、全体の形態とともに、内部の諸構造の相互位置関係が一目で把握しやすいことが最大の特微である。入力用断面図上で、基本的ではない無用の複雑さをもつ構造(うねった腹膜など)に関しては、基本概念だけを示す模式的な断面図を描いて再構成を試みた。パーソナルコンピュータ上で、三次元カーソルプログラムによって作製した基本概念の折れ線像を立体視し、検討修正の後、各断面での折れ線データの座標値をグラフ用紙に記した点を手掛かりとして模式的断面図を描いた。こうして得られた再構成ステレオ像は明快に基本概念を具体化しており、解剖学の初心者に対する教育に最適の像であった。マウス胎仔に実験的に誘発された悩の異常の再構成像を正常像と比較し、内部形態の異常・いくつかの異常の関係など、研究結果の分かりやすい表示法としての優秀性も証明された、手軽に使えるパーソナルコンピュータと高性能のワークステーションとに作業を分坦させるこの再構成システムは、応用範囲の広い優れたものといえる。
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