研究課題/領域番号 |
02557014
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研究種目 |
試験研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
医化学一般
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
中川 八郎 大阪大学, たんぱく質研究所, 教授 (20029937)
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研究分担者 |
高田 通之助 島津製作所, 科学計測機器研究所, 所長
南野 壽重 大阪大学, 医学部, 講師 (70028546)
永井 克也 大阪大学, たんぱく質研究所, 助教授 (70029966)
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研究期間 (年度) |
1990 – 1992
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研究課題ステータス |
完了 (1992年度)
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配分額 *注記 |
13,100千円 (直接経費: 13,100千円)
1992年度: 2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
1991年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
1990年度: 8,700千円 (直接経費: 8,700千円)
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キーワード | 近赤外分光 / 脳 / ヘモグロビン / シトクローム酸化酵素 / 虚血 / CT装置 / シトクローム酸化酸素 / シトクロ-ム酸化酵素 / 2ーデオキシーDーグルコ-ス |
研究概要 |
1.生体酸素モニター装置による測定。 ペントバルビタールと笑気を用いた麻酔下でラットの気管にチューブを挿入し強制呼吸下にPulsinelliand Brierleyの方法で頭部への血流を遮断し虚血状態にした時の虚血前後の近赤外光(600〜1000nm)の吸収を測定したところヘモグロビンの脱酸素化型の増加を示す吸収変化が認められた。 また、脳血流改善剤の投与は脳内のヘモグロビンによる吸収増加を引き起こした。 2.近赤外線CT装置による測定。X線CT装置のX線を半導体レーザーからの近赤外光(780、805と830nm)に、X線ディテクターを光電子増倍管に、取り替えた近赤外線CT装置を用いて検討した。(1)解像度の検討。吸収の異なる一辺が10mmのファントムを用いて検討した結果、このCT装置の解像度は10mm以下であることが明かとなった。(2)ラット腹部のCT画像。ラットの780nmでの2次元像をとると腹部と頭部に強い吸収が認められた。腹部のCT像を撮影したところ、表面反射と周辺強調効果により細部の情報は得られなかった。そこで、780nmと805nmの波長の光の吸収差により画像構成を行ったところ、この方法で肝臓の左葉を描出することに成功した。(3)ラット脳のCT画像。Pulsinelliand Brierleyの方法にて頭部を虚血状態にし、780nmと805nmを用いる2波長法で両波長の差画像(主にヘモグロビンの酸素化、脱酸素化及びヘモグロビン量を反映する)により虚血後、代用血しょうで血液を置換した時の頭部の脳と左右の筋肉の描出に成功した。更に、血液を代用血しょうに置換し、低酸素、低血糖条件下で805nmと830nmの2波長計測による差画像(主にシトクローム酸化酵素a,a_3の還元型の量を反映する)を構成し、頭部の脳と筋肉の画像を得ることに成功した。これらの事実は本CT装置を用いて脳の血流量、酸素濃度やシトクローム酸化酵素の酸化還元状態を測定することが可能であることを示している。
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