研究課題/領域番号 |
02557067
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研究種目 |
試験研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
眼科学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
吉村 長久 京都大学, 医学部, 講師 (70211662)
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研究分担者 |
山本 五郎 山本ビニター株式会社, 高周波研究所, 所長
竹内 篤 京都大学, 医学部, 助手 (70216844)
山本 文昭 京都大学, 医学部, 助手 (60191441)
塩崎 忠 京都大学, 工学部, 助教授 (80026153)
平岡 真寛 京都大学, 医学部, 講師 (70173218)
岡田 守生 京都大学, 医学部, 助手 (70221140)
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研究期間 (年度) |
1989 – 1992
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研究課題ステータス |
完了 (1992年度)
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配分額 *注記 |
14,400千円 (直接経費: 14,400千円)
1992年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1991年度: 5,900千円 (直接経費: 5,900千円)
1990年度: 6,500千円 (直接経費: 6,500千円)
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キーワード | 温熱療法 / 悪性黒色腫 / 強磁性ガラスセラミクス / 家兎眼 / アガーファントム / 増殖性硝子体網膜症 / 網膜色素上皮細胞 / 眼内腫瘍 / 家兎 |
研究概要 |
1昨年までの研究で得た新しい眼球加温装置を用いて、家兎腫瘍眼に温熱療法を施行する実験を計画した。悪性黒色腫モデル作成のための、ハムスター悪性黒色腫細胞(非売)Greene's amelanotic malignantmelanoma cellを国内から入手し、家兎前房に移殖を試みた。しかし、この入手した細胞は前房内では増殖出来なかった。現在、海外からの細胞供給の手段を考慮中である。 2温熱療法の腫瘍細胞増殖抑制効果に注目し、腫瘍以外の疾患への応用を検討した。眼内増殖性疾患である増殖性硝子体網膜症(PVR)は、網膜剥離手術後に眼内に膜様組織が増殖し、網膜の復位を妨げる最も重篤な合併症で、確立した治療法はまだない。この膜状組織は網膜剥離あるいは手術操作に伴い眼内に遊出した網膜色素上皮細胞、グリア細胞、線維芽細胞等が主な構成要素である。これらの細胞の増殖を抑制することを目的として家兎眼に線維芽細胞を注入し、PVRモデルを作成し、これに温熱療法を施行した。その結果、温熱療法はPVRの進行を有意に抑制することが明らかになった(Yoshimura N,Invest.Ophthal.Vis.Sci.1992,33;404-409)。 3次に、温熱療法の増殖抑制効果を細胞レベルで検討した。上述したPVR構成要素である網膜色素上皮細胞について温熱療法のみ、放射線療法のみ、それらの併用療法を行い、細胞数、DNA合成能を比較した。その結果、温熱療法は、網膜色素上皮細胞の増殖を抑制し、放射線療法との併用により相乗的効果を生じることが明らかになった(Matsumoto M,Invest.Ophthal.Vis.Sci.in press)。以上より、温熱療法はPVRの治療法としても応用しうる可能性が示唆された。
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