研究課題/領域番号 |
02557069
|
研究種目 |
試験研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
形態系基礎歯科学
|
研究機関 | 大阪大学 (1991-1992) 九州大学 (1990) |
研究代表者 |
栗栖 浩二郎 大阪大学, 歯学部, 教授 (50028346)
|
研究分担者 |
田畑 純 大阪大学, 歯学部, 助手 (20243248)
久木田 明子 佐賀医科大学, 医学部, 助手 (30153266)
松橋 幸子 佐賀医科大学, 医学部, 助手 (00128141)
上野 和則 日本歯科薬品, 研究開発部, 部長
|
研究期間 (年度) |
1990 – 1992
|
研究課題ステータス |
完了 (1992年度)
|
配分額 *注記 |
12,900千円 (直接経費: 12,900千円)
1992年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1991年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1990年度: 10,200千円 (直接経費: 10,200千円)
|
キーワード | エナメル芽細胞 / 初代培養 / 株細胞 / 歯胚 / 形質転換 / ラット / 発生 / 発癌遣伝子 / 発癌遺伝子 |
研究概要 |
エナメル質の形成過程におけるエナメル芽細胞の形態学的研究はこれまでに数多くなされている。しかし、エナメル芽細胞を長期間にわたって分化状態を維持したままで培養できる系が確立していないために、エナメル芽細胞自体の生理的特性やその分化に伴う変化については不明な点が多い。そこで本研究では、(1)一定期間エナメル芽細胞の分化状態を維持できる初代培養系を開発するとともに、(2)エナメル芽細胞に発癌遣伝子を導入することによってエナメル芽細胞の特性を保った細胞株の樹立をめざす。これによって、半永久的に培養が可能な種々の分化段階の細胞集団が得られるため、エナメル芽細胞の分化の機序、生理的機能や各種の生理活生物質に対する反応、さらには他の細胞との相互作用の詳細な解析が可能になる。また初代培養系はin vivoに近い状態でのエナメル芽細胞の生理的機能検索やin vivoと株細胞とのギャップをチェックする系として利用できる。 エナメル芽細胞の初代培養系の確立には、アメロゲニンヒ特異的に結合するモノクローナル抗体En3をエナメル芽細胞のマーカーとしてもちい培養条件検討した。その結果、insulin phosphoethanolamine、eth-anolamine、hydrocortisone、CaCl^2.ウシ下垂体抽出物を添加した完全合成培地MCDB153がよく条件を満たすことがわり、約3週間アメロゲニンを合成し、分化状態を維持できた。この時、CaCl^2を0.1mMより1mMに替えることによってEn3陽性の細胞を増加させることができた。初代培養と二次培養には、それぞれcollagen-coated、uncoated plate を用いるほうがよいことがわかった。エナメル芽細胞の不死化はSV40 largeT 抗原のLipofectin法による導入によって試みており、まもなく目的の株細胞が得られるのもと期待している。
|