研究課題/領域番号 |
02557093
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研究種目 |
試験研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
生物系薬学
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研究機関 | 帝京大学 |
研究代表者 |
和久 敬蔵 帝京大学, 薬学部, 教授 (90013854)
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研究分担者 |
平岡 哲夫 株式会社三共, 活性物質研究所, 所長
小林 進 東京大学, 薬学部, 助教授 (70101102)
井上 圭三 東京大学, 薬学部, 教授 (30072937)
野島 庄七 帝京大学, 薬学部, 教授 (70090470)
大野 雅二 東京大学, 薬学部, 教授 (00111550)
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研究期間 (年度) |
1990 – 1991
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研究課題ステータス |
完了 (1991年度)
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配分額 *注記 |
14,500千円 (直接経費: 14,500千円)
1991年度: 5,800千円 (直接経費: 5,800千円)
1990年度: 8,700千円 (直接経費: 8,700千円)
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キーワード | 血小板活性化因子(PAF) / PAF受容体 / PAF拮抗物質 / 白血球 / 好酸球 / PAF抗体 / 肥満細胞 / 喘息 / 血小板活性化因子 / アセチルトランスフェラ-ゼ / PAFアンダゴニスト / ラジオイムノアッセイ / ホスホリパ-ゼ / リゾPAF / ノ-アルケニルーGPE |
研究概要 |
当試験研究最終年度において以下の成果を得た。 1.研究代表者、和久はヒト好酸球の種々の刺激において、ス-パ-オキシドアニオンの産生を測定し、ヒト白血球との比較を行った。fMLP刺激においてヒト白血球が、また、オプソニン化ザイモザン刺激では好酸球がそれぞれス-パ-オキシドを多く産生し、PAF刺激においては好酸球がより多くのス-パ-オキシドを産生した。一方、ヒト好酸球(EOL細胞)のPAFレセプタ-を遺伝子工学の手法を用いて解析し、好酸球と白血球ではレセプタ-のアミノ酸配列は同じであるが、遺伝子の上流領域において差が認められ、白血球と好酸球では、レセプタ-のexpressionにおいて異なることが示唆された。 2.分担者野島はジメチルカルバモイルCPGPCおよびアセチルCPGPCに対する抗体をウサギをもちいて調製し、これらはPAFにより誘発される洗浄血小板凝集を完全に抑制することが分かった。これらの抗体は一般のPAFアンタゴニストとは異なる機序によりPAFの作用を中和する抗PAF剤として有意義であると思われる。 3.分担者井上はX線をマウスに照射し末梢白血球数を減少させこれにPAFアゴニストを投与すると白血球数の回復が早まることを見いだした。これらのことから血球系細胞の成熟過程で、PAFが調節因子として働いていることを示した。 4.分担者小林は、新しいタイプのPAFアンタゴニストを合成することを目的としてビシクロ構造を分子設計し、ビシクロ[2.2.1]ヘプタン系の化合物を得た。さらにその周辺の化合物を合成し、代表的なアンタゴニストであるCV3988より約1オ-ダ-高い活性を有するものを合成した。これら新しい考えに基ずき合成されたアンタゴニストは喘息、賢炎などに有効な薬物となりうるものと考えられる。
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