研究課題/領域番号 |
02558003
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研究種目 |
試験研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
情報学
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
赤間 清 北海道大学, 工学部, 助教授 (50126265)
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研究分担者 |
渡辺 慎哉 北海道大学, 工学部, 助手 (70210903)
〓見 達夫 (畝見 達夫) 長岡技術科学大学, 計画経営系, 講師 (50151915)
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研究期間 (年度) |
1990 – 1991
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研究課題ステータス |
完了 (1991年度)
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配分額 *注記 |
2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
1991年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1990年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
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キーワード | オブジェクト / 自然言語処理 / 学習 / プログラム言語 / 制約論理型言語 |
研究概要 |
本研究では、【.encircled1.】ユーザーが必要なオブジェクトを、そのユニフィケーションを新しく指定して、自由に定義し、【.encircled2.】それらのオブジェクトの間の関係の記述を行なう、という2段階のプログラミングが可能な新しい論理型言語を構築した。ここでは、それをPAL-IIと仮称する。また、PAL-IIを自然言語処理システムや学習システムに実際に応用して、その有効性を確認した。【.encircled1.】自然言語処理システムTALKの改定版をPAL-IIで構築した。それにおいて、ユーザー定義オブジェクトは非常に大きな役割を果す事が確認された。(a)文章の意味表現は、ユーザー定義オブジェクトを用いる事によって、理論的に正当なものになり、その結果、処理のプログラムが明快になった。また、処理できる範囲が拡大した。(b)文章の意味表現を処理して、文脈の状況を付加え、文章の解釈を作る過程では、ユーザー定義オブジェクトが基本的役割を果した。(c)ユーザー定義オブジェクトにより、プログラムの等価変換による意味解釈という明快な枠組みを現実的な方法論として使えることを実証した。【.encircled2.】PAL-IIで、論理回路の簡単化ルールの学習を行なうシステムを構築した。それは、例からの学習を基礎とした方法を取っている。ここでも、ユーザー定義オブジェクトは非常に大きな役割を果す事が確認された。回路は、素子の集合とみなすことができるが、それをユーザー定義オブジェクトで表現することにより、回路変換ルールの合成を自動的に行なう事ができるようになり、それが、ルール学習を可能にした。 最後に、ユーザー定義オブジェクトを使えば、オブジェクト指向言語(smalltalk)や関数型言語(miranda)などをPAL-IIに埋めこむことができることを実験的に示した。これは、PAL-IIの枠組みがプログラミング言語を統合する新しいエレガントな舞台を提供する可能性を示唆している。
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