研究課題/領域番号 |
02558012
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研究種目 |
試験研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
結晶学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
石川 哲也 東京大学, 工学部, 助教授 (80159699)
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研究分担者 |
平野 馨一 東京大学, 工学部, 助手 (40218798)
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研究期間 (年度) |
1990 – 1991
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研究課題ステータス |
完了 (1991年度)
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配分額 *注記 |
17,900千円 (直接経費: 17,900千円)
1991年度: 6,500千円 (直接経費: 6,500千円)
1990年度: 11,400千円 (直接経費: 11,400千円)
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キーワード | 超精密三結晶トポグラフィックカメラ / 三結晶トポグラフィ / 精密二軸共軸ディフラクトメ-タ / 人工多層膜 / 非対称アナライザ / 動力学的回折 / 運動学的回折像 / 超精密三結晶トポグラフィック・カメラ / 三結晶調整機構 / 三結晶コリメ-タ / 非対称アナライザ結晶 / 精密ディフラクトメ-タ / X線二結晶配置 / 精密X線回折実験 |
研究概要 |
本研究では、考え得る全ての光学配置に対応可能な超精密三結晶トポグラフィック・カメラを開発し、しかもX線研究者ではなくとも容易に調整可能な状態に制御系を整備してシステム化された装置として実用に供することを、第一の目的とし、また三結晶トポグラフィでの像形成に関する理論的な枠組を明確にし、結晶の不完全性に関わるどのような情報が抽出できるかを検討することが第二の目的であった。装置開発に関しては、初年度に、カメラの中心部分をなす精密2軸共軸ゴニオメ-タを開発・製作し、試料ーアナライザ結晶の距離を短くして三結晶トポグラフの空間的分解能を向上させる見通しを得た。また、コリメ-タ結晶を二結晶化することによって、様々な光学配置が精密2軸共軸ゴニオメ-タの狭い範囲での平行移動のみによって可能になることを示し、この方式によってトポグラフィック・カメラを概成させた。これと並行して、計測制御系の開発を行い、パ-ソナルコンピュ-タをベ-スとした制御系を製作した。制御プログラムはC言語で記述されたI/Oドライバ-をFORTRANで記述されたフロ-制御から呼ぶ方式をとり、精密X線回折実験に必要な調整用、ピ-クサ-チ、デ-タ処理、角度安定化の各プログラム等が整備され、全体として初心者でもマニュアルを読めば使いこなせるレベルに達した。第2年度には、装置の性能試験を兼ねて三結晶トポグラフィの人工多層膜の完全性研究への応用を検討し、また実際に実験を行って、非対称アナライザ結晶を用いることによって空間的な非一様性を十分な空間的分解能で捉え得ることを示した。また、理論計算と実験デ-タの比較を行うために、スキャナ-によって実験デ-タをデジタイズし理論値と比較するシステムを作成した。像形成に関しては、アナライザで動力学的回折をマスクすることによって運動学的回折像のみが捉えられることを明らかにした。
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