研究課題/領域番号 |
02558027
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研究種目 |
試験研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
生体物性学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
川戸 佳 東京大学, 教養学部, 助教授 (50169736)
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研究分担者 |
徳永 万喜洋 東京大学, 理学部, 助手 (00192659)
岡田 駿一 シグマ光機, 開発技術課, 課長
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研究期間 (年度) |
1991 – 1992
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研究課題ステータス |
完了 (1991年度)
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配分額 *注記 |
16,800千円 (直接経費: 16,800千円)
1991年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
1990年度: 16,400千円 (直接経費: 16,400千円)
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キーワード | 顕微検査器 / パルスレ-ザ- / 薬物応答 / 細胞損傷 / 情報伝達物質 / 発光顕微録画 / 並進運動 / 回転運動 |
研究概要 |
昨年度に完成したレ-ザ-顕微蛍光検査器とレ-ザ-蛋白回転運動検査器を用いて、色々な細胞検査を行って興味ある結果を得た。副腎皮質細胞・肝臓細胞・表皮細胞を用いて核・ミトコンドリア・ミクロソ-ム・細胞膜を蛍光・燐光色素で選択的に標識した。これらの細胞に脳ペプチドホルモンACTHや精神安定剤クロプロマジンを添加して、これら標識した細胞内器官に対する効果を解析した。またこれら薬物の添加による、蛋白質・脂質の動的相互作用や、標識されたDNAの変動を解析した。 (1)精神安定剤クロルプロマジンの添加すると、蛍光色素diphenylhexatrieneの蛍光偏光で見た細胞膜の脂質が急激に硬くなり、ethidium bromideの蛍光で見たDNAの形はゆるみ、その結果熱ショック蛋白の合成が誘導されることを発見した。またこの効果が低温15度では起こらず、37度で起こることも発見した。 (2)脳ペプチドホルモンACTHを副腎細胞に添加すると以下のような応答が起こることを発見した。(a)差吸収スペクトルで見て副腎皮質細胞の細胞質からミトコンドリアにコレステロ-ルが移動して、蛋白質チトクロムP-450sccに結合する。(b)吸収偏光で見た蛋白質チトクロムP-450sccの運動の変化や、リン光偏光でみたアドレノドキシンの運動の変化から、3種類の蛋白チトクロムP-450scc・アドレノドキシン・還元酵素の相互作用が増すことが観測され、これらの蛋白間の電子伝達が促進されステロイドホルモン合成が上昇することを見いだした。
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