研究課題/領域番号 |
02610008
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
印度哲学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
御牧 克己 京都大学, 文学部, 助教授 (20109060)
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研究期間 (年度) |
1990
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研究課題ステータス |
完了 (1990年度)
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配分額 *注記 |
1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1990年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | チベット / 宗義文献 / ウパロサル / ロ-カ-ヤタ / サ-ンキャ / シヴァ派 / ヴィシュヌ派 / ジャイナ教 |
研究概要 |
チベット宗義文献(grub mtha')中に叙述されるインド外教の諸派の思想を取り出すことを目差す本研究は、具体的には次の順序に従って研究を遂行した。 1.十四世紀ウパロサルdBus pa blo gsalの『宗義解説の蔵』(Grup pa'i mtha' rnam par bs^^´ad pa'i mdzod)インド外教諸派の説を述べる部分は、第二章:総説、第三章:ロ-カ-ヤタ(順世外道)、第四章:サ-ンキャ派、第五章:シヴァ派(実はニヤ-ヤ・ヴァイシェ-シカ派)、第六章:ヴィシュヌ派(実はミ-マ-ンサ-学派)、第七章:ジャイナ教という構成になっているが、これらの諸章をまず読解し、同時にコンピュ-タ-に入力してデ-タを作成し、固有名詞や用語を何時でも検索出来るようにした。 2.その他の宗義書(特に十二・三世紀のサキャ・パンディタに帰される『宗義善説』や十七・八世紀のジャムヤンシェパやチャンキャロルペ-ドルジェやコンチョクジクメワンポの宗義書)中に紹介される諸学派説と比較し、思想内容の一層の明確化を計った。 3.以上の成果を踏まえて、これらのインド外教諸派の全てが概観されている『宗義解説の蔵』第二章の批判的校訂本と翻訳を完成した。 4.続いて、その他のインド外教諸派を扱った章の校訂本作成と翻訳の作業にとりかかり、かなりの程度に進展することは出来たが、本年度中に出版に堪え得る形に完成するには至らなかった。今後作業を継続し、近い将来出版出来るよう目差したい。 本研究全体を通じて、従来のチベット語辞書に未登録であった多くの用語を同定、確認できたことは大きな収穫であったといえよう。
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