研究課題/領域番号 |
02610034
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
心理学
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
杉原 一昭 筑波大学, 心理学系, 教授 (30017777)
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研究分担者 |
渡辺 弥生 静岡大学, 教育学部, 講師 (00210956)
新井 邦二郎 筑波大学, 心理学系, 助教授 (60015914)
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研究期間 (年度) |
1990 – 1991
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研究課題ステータス |
完了 (1991年度)
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配分額 *注記 |
1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
1991年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1990年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | 認識形成 / 実体験 / TV視聴 / 動物飼育 |
研究概要 |
本研究の目的は,子どもの認識形成に直接経験・実体験がどの様な効果を及ぼしているかを探り、子どもの健全な発達をもたらす方略を見つけ出すことにあった。具体的には、(1)現在の子どもたちは、動植物についてどれくらい見聞、接触、飼育、栽培などの実体験をしているか、その実態を調査し、実体験の種類と量を規定している要因を探る(2)小動物に関するビデオによる認識形成と実体験による認識形成の差異を明らかにする(3)実際の動物(鶏)飼育経験が認識形成に及ぼす効果について検討することが目的であった。その結果、以下のことが明らかにされた。 (1)園児は動植物にかなりの興味・関心を持っているが、実際に家庭で飼育しているのは金魚が多く、単に「見ている」か、せいぜい、「時々餌をやる」程度の接触である。動物との接触は、大都市の子どもほど、年少児ほど希薄である。 (2)園児が積極的に飼育にかかわることが、認識形成に影響を及ぼす。 (3)ビデオ視聴前(プレテスト)と視聴後(ポストテスト)の変化を見てみると、ビデオ視聴は、動物に関しての認識形成・知識の向上において、有効な手段である。 (4)ただ漠然と動物を飼育しているだけでは教育的効果は薄い。動物飼育から幼児が何等かの学習をするためには、観察や接触を促すような働き掛けが必要である。 (5)動物(鶏)の動作についての知識に関しては、その正確さにおいて、実体験前後で顕著な差が認められた。実際に体験することによって、動物の動作について、しっかり理解することができる。 (6)絵や言葉だけではなく、実体験に裏打ちされた知識によって、しっかりとした認識の土台が形成される。
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