研究課題/領域番号 |
02610047
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
心理学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
坂野 登 京都大学, 教育学部, 教授 (80025105)
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研究期間 (年度) |
1990 – 1991
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研究課題ステータス |
完了 (1991年度)
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配分額 *注記 |
1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
1991年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1990年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
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キーワード | 神経心理学テスト / ラテラリティ / 利き脳 / 認知スタイル / 腕組み / 指組み / 脳波パタ-ン / 言語性テスト / 非言語性テスト / 神経心理学 / 利き手 / 脳電図トポグラフィ- / 前頭葉 / ラテラソティ / テスト・バッテリ- |
研究概要 |
・研究1では、左右の前頭葉機能の個人差を測定する目的で開発された「順序性の記憶」に関する神経心理学的パフォ-マンス・テストバッテリ-を、ブックレット方式とカ-ド式によるテストとして作成し両者の比較を行った。課題は線画の中にひらがなが埋め込まれている、かくし図形の系列の記憶テストである。ブックレット方式によって十分にその目的を達成できることが明らかになったので、集団実験と個別実験結果を合わせてテストの妥当性を検討した。前頭葉機能の個人差と関係すると考えられる腕組みを指標にしたところ、腕組みで右腕が上の左前頭葉優位のタイプは文字の順序性の成績、左腕が上の右前頭葉優位のタイプは絵の順序性の成績と関係し、いずれのタイプでも分析性・抽象性の低い認知スタイルの被験者の成績がよいことが明らかになった。 ・研究2では、研究1と同一のテストの回答方式を空間認知テストに変更しその変化を見たが、その結果腕組みではなく、知覚・認知的機能の個人差と関係していると考えられる指組みによって、文字と絵認知の速さの個人内変動を弁別できた。すなわち、左半球での知覚・認知的機能と関係する右指上のタイプでは文字認知の変動が相対的に大きく、逆に右半球優位の左指上のタイプでは絵認知の変動が相対的に大きかった。 ・研究3では、様々な神経心理学的テストを遂行時の脳波パタ-ンの因子分析的研究を行い、左半球課題と右半球課題および個人差を分離することができた。 ・研究4では、研究1で用いた順序性の記憶テストを研究3の課題に追加して分析し、半球優位性と個人差について検討したところ、全般的には左半球優位的な課題ではあるが、しかし個人によってはそれが右半球優位の課題として用いられているという個人差を見いだすことができた。
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