研究課題/領域番号 |
02610110
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
教育学
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研究機関 | 東京外国語大学 |
研究代表者 |
小澤 周三 東京外国語大学, 外国語学部, 教授 (80012558)
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研究期間 (年度) |
1990 – 1992
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研究課題ステータス |
完了 (1992年度)
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配分額 *注記 |
1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
1992年度: 300千円 (直接経費: 300千円)
1991年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1990年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
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キーワード | 職業資格 / 職業資格試験 / 職業資格試験団体 / 職業能力 / 職業教育 / 職業訓練 / イギリスの教育 / ユニット・クレジット制 / イギリス / 全国職業資格協議会 / 資格試験団体 / 職業教育機関 |
研究概要 |
1.イギリスでは多数の職業資格試験団体や認定団体があり、職業資格は複雑多様を極め、雇用主にも若者にも理解し難いまでになってきた。そのためイギリス政府は1986年全国職業資格協議会(NCVQ)を設立し、新しい枠組みのもとに全ての職業資格を1〜5レベルの全国職業資格(NVQ)に体系化した。 2.同時にモジュール制を導入し、コースの柔軟性を増すと共に若者にとって資格を取得しやすくすることを狙った。 3.さらに1992年には、新たに一般的全国職業資格(GNVQ)が導入された。4層構造(1〜4レベル)から成る同資格は、学術的(進学資格)にも職業的(就職の資格)にも用いることができる。これは、メージャー首相が「障壁のない社会」(society without barriers)の実現を公約としたことを受けて導入されたものである。 4.1988年教育改善法(Education Reform Act,1988)によって5-16才の義務教育段階にナショナル・カリキュラム(全国共通教育過程)が導入されたが、イギリス政府はさらに16-19才の段階にもナショナル・カリキュラムの導入を検討中である。普通教育と職業教育の両者に共通する中核内容の開発が重要視されている。 5.イギリス政府は、16-19才段階のシックスフォーム・カレッジとターシャリ・カレッジを統一的に把握し、同年齢層の教育・訓練機関の在籍率を高めることをめざしている。この段階でも、モジュール制が効果を発揮するものと期待されている。 6.1993年1月1日にEC市場統合が実現したが、同年中と見込まれる英国によるマーストリヒト条約が批准されれば、職業資格制度の構造のみならず職業教育・訓練の内容もEC全体としての調整を受けるものと思われる。今後はこの観点からも、考察を深めていきたい。
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