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アイヌの海魚漁に関する民俗学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 02610139
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 文化人類学
研究機関北海学園大学

研究代表者

藤村 久和  北海学園大学, 教養部, 教授 (70113470)

研究期間 (年度) 1990
研究課題ステータス 完了 (1990年度)
配分額 *注記
1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
1990年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
キーワード魚類と海獣類の区別 / 捕獲漁具による分類 / 霊送りの儀礼 / 成長別の名称 / 群全体の調整 / 親族呼称名の応用 / 海域の区分 / 海浜の境界線の延長
研究概要

今回の調査で得られた成果はきわめて大きく、顕著なものを3点だけ取りあげてみたい。
1.魚類と海獣類の区別
一般的に海獣といえば海に生〓する哺乳動物をさし,爬虫類のカメを包含させる意見もあろうが、アイヌの人々は動物学的な見方のほかに、捕獲漁貝による分け方がある。即ち漁網で捕獲できるものを魚類、離れ銛で捕獲するものは海獣となる。大型のイトマキエイ・カジキ・マグロ・マンボウ・サメ・チョウザメらを海獣の仲間に入れ小型の魚には見られない霊送りの儀礼が存在する。
2.魚類及び海獣の分類体系
魚類や海獣類の中には成長別の名称があり海獣類にかたよっている。それは識別が可能であるほかに、捕獲(間引き)すべき種類を決め、群全体の年令構成を調整する目的が含まれている。海に生〓する動植物もそうした視点で分類体系化され、それに親族呼称名を与えて人格化させていることは注目すべきことである。
3.海域の区分
陸地では一つの河川流域を中心にそれぞれの生活領域が設けられ、その境界は丘陵や山の陵線をもって決められている。海域に関する資料は皆無に近かったが、各地の古老の証言から・海浜にある境界線をそのまま延長させ、沖合は50〜70カイリ位までをそれに当てている。
これまでの調査に対して、海流・天候・船の操舵・山立て(三角測量を応用し海面での現在を知る)などの関連事項が次々と浮上してはいるが、1988度の「アイヌの川魚漁に関する民俗学的研究」と総合させ、アイヌの漁務に関するとりまとめを行い、今後は随時発表していく予定である。なお、海獣猟については改めて調査研究を申請したい。

報告書

(1件)
  • 1990 実績報告書

URL: 

公開日: 1990-04-01   更新日: 2016-04-21  

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