研究課題/領域番号 |
02610206
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
国文学
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研究機関 | 国文学研究資料館 |
研究代表者 |
小峯 和明 国文学研究資料館, 文献資料部, 助教授 (70127827)
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研究分担者 |
山崎 誠 国文学研究資料館, 文献資料部, 助教授 (70094696)
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研究期間 (年度) |
1990
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研究課題ステータス |
完了 (1990年度)
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配分額 *注記 |
1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1990年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | 安居院流 / 澄憲 / 唱導 / 法会 |
研究概要 |
本研究では、安居院流を中心とする中世の唱導文芸と仏事法会に関する資料の発掘と調査研究を試みた。その研究実績の概要は以下の通り。 1.安居院流の唱導文芸資料の調査と収集:本研究で調査できた寺院・図書館は仁和寺・三千院・西教寺・仙岳院・叡山文庫・真福寺大須文庫・善通寺・太山寺・教信寺・鶴林寺等々である。関西の寺院を中心に北は東北から南は四国まで広範にわたる調査を逐行することができた。また三千院の六道講釈、仁和寺の小冊子、真福寺大須文庫の法則集、善通寺の諸流物語、仙岳院の台嶺真珠集、叡山文庫の唱導抄等々、従来その存在を知られていなかった貴重な資料を多く発見することができた。 2.現行の仏事・法会の実態調査と関連資料の調査・収集:現行の仏事・法会で調査できたのは日吉大社の礼拝講・毛越寺の修正会・六道珍皇寺、西福寺の万灯会等々である。法会は年中行事として日程が決まっているため、あらかじめ計画しておかないと公務との兼ね合いをはじめ、なかなか実地調査することが難しく、予定通り果たせない面が多い。 3.研究資料の整備:上記1・2で収集した資料を将来の研究の発展に備え、信頼できるテキストを確定すべく、その一部を活字翻刻で紹介しつつある。 4.安居院流の唱導流派としての実態の調査研究:唱導流派としての安居院についてまずその始祖というべき澄憲についての詳細な年譜と言泉集を中心とした著述リストを作成した。 5.安居院流の唱導文芸と他のジャンルとの交渉及び比較研究:安居院が影響を受けた平安朝の願文・表白について主に大江匡房の願文集の注釈研究を中心にそれと澄憲の作品との影響関係について研究を進めた。安居院の与えた影響については主に平家物語を中心に進めているが時間が足りず今後も継続的に作業を進めていく予定である。
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