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比較研究によるスコットランドとアイアランドの「経済改良」思想の歴史的意義の究明

研究課題

研究課題/領域番号 02630007
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 一般理論
研究機関九州大学

研究代表者

関 源太郎  九州大学, 経済学部, 助教授 (60117140)

研究期間 (年度) 1990 – 1992
研究課題ステータス 完了 (1992年度)
配分額 *注記
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1992年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
1991年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1990年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
キーワードスコットランドとアイアランド / スコットランドとイングランド / アイアランドとブリテン / 経済改良思想 / 勤労と怠惰 / 合邦と植民地 / 経済開発 / 経済学の体系的認識の形成 / アイアランドとイングランド / 改良の主体形成 / 経済環境 / 経済学の体系的認識 / スコットランドアイアランド / 植物地と合邦 / 経済改良 / インダストリィ / 域内自由貿易と域外貿易規制 / 制度と経済主体の形成 / アイアランドとスコットランド / 国民的支配と従属 / 不在地主と在地地主 / 利己心と公共心
研究概要

1707年にスコットランドとイングランドは「合邦」した。当時スコットランドではさまざまな反対論が提起されたが,これを推進した動機は,スコットランドを先進国イングランドの政治的・経済的・社会的な枠組みに編入することによって祖国の「近代化」,とくに経済の「近代化」・経済開発を遂げようとしたことであった。しかし,その効果はすぐに現れることはなかった。こうして1730年前後には合邦論争期の議論を反省的に捉え返す経済提言も現れるようになった。まずスコットランドの経済主体の未熟さが剔抉され,その淘冶・形成の問題が論じられた。ついで,経済主体を,形成される主体と形成する主体とに明確に区別し,しかも,形成する主体=政策主体は「ビジネスの環境」を究明し,その成果のうえに立った施策を行なうべきだと主張された。かくしてスコットランドの「経済改良」思想の史的展開は新しい段階を迎えることになった。すなわち,「ビジネスの環境」の正確な吟味=経済学的認識の重要性が強く痛感されるようになったからである。これ以後,スコットランドの改良の提言者たちは,形成される経済主体は潜在的ないし自然的には伝統社会の習慣から抜け出しているとみ,その顕在化や現実化の方途を経済学的認識の鍛練とからめて深ることになったのである。これにたいし,ブリテンの「植民地状態」にあった同時期のアイアランドでは,合邦論争期のスコットランドと同様,ブリテンの経済的枠組みへの編入によるアイアランドの経済発展・経済開発を目指す経済提言が見られた。こうして,アイアランドはスコットランドに後れをとることになったのであるが,それは,スコットランドにおけるスミス経済学の成立と18世紀末からの経済成長として帰結することになった。その意味で,1730年前後のスコットランドにおける「経済改良」思想の展開の歴史的意義は評価されなければならない。

報告書

(4件)
  • 1992 実績報告書   研究成果報告書概要
  • 1991 実績報告書
  • 1990 実績報告書
  • 研究成果

    (9件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (9件)

  • [文献書誌] 関 源太郎: "サー・ジョン・クラークによるスコットランド経済の現状把握ー1707年の「合邦」とかれの「経済改良」思想の展開ー(I)" 九州大学経済学会『経済学研究』. 57巻3-4号. 343-359 (1992)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1992 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 関 源太郎: "サー・ジョン・クラークによるスコットランド経済の現状把握ー1707年の「合邦」とかれの「経済改良」思想の展開ー(II)" 九州大学経済学会『経済学研究』. 57巻5・6号. 241-261 (1992)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1992 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 関 源太郎: "合邦期スコットランドの「経済改良」提言についてーD.ブラックを中心にー" 『九州経済学会年報』. 1993年号. (1993)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1992 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] SEKI,GENTARO: "The Union of 1707 and Sir John Clerk's Economic Proposal(I)'" KEIZAIGAKU=KENKYU(Society of political Economy,Kyusyu University). Vol.57 Nos.3-4. 343-359 (1992)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      1992 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] SEKI,GENTARO: "The Union of 1707 and Sir John Clerk's Economic Proposal(II)'" KEIZAIGAKU=KENKYU. Vol.57 Nos.5-6. 241-261 (1992)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      1992 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] SEKI,GENTARO: "Economic Proposals at the Time of the Union-Controversity in Scotland: The Historical Significance of D.Black's Economic Proposal'" KYUSHU KEIZAIGAKKAI NENPO.

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      1992 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 関 源太郎: "合邦期スコットランドの「経済改良」提言について-D.ブラックを中心に-" 九州経済学会年報. (1993)

    • 関連する報告書
      1992 実績報告書
  • [文献書誌] 関 源太郎: "サ-・ジョン・クラ-クによるスコットランド経済の現状把握(II)ー1707年の「合邦」とかれの「経済改良」思想の展開ー" 経済学研究(九州大学). 57巻5・6号. (1992)

    • 関連する報告書
      1991 実績報告書
  • [文献書誌] 関 源太郎: "サ-・ジョン・クラ-クによるスコットランド経済の現状把握ー1707年の合邦とスコットランド経済の問題点ー" 九州大学『経済学研究』. 56巻5・6号.

    • 関連する報告書
      1990 実績報告書

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公開日: 1990-04-01   更新日: 2016-04-21  

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