1.制度改革の政治経済学理論に関する文献調査を行い、関連単行書、論文の収集・検討を行った。 2.社会経済構造の変化と制度改革に関する文献調査を行い、関連単行書、論文の収集・検討を行った。 3.制度の創設に関するゲ-ム論のモデルの検討から、制度改革に関するモデルを次の点で拡張した。 (1)囚人のジレンマゲ-ムだけでなく、チキン・ゲ-ム、調整ゲ-ムによる制度改革モデルの提出 (2)不確実性を考慮した制度改革実現条件の検討 (3)行動主体の構成を変化させることによるモデルの変型 4.制度改革の傾向とその成否に影響をあたえる諸条件を次の側面から検討した。 (1)制度の成熟にともなう安定要因と不安定要因 (2)社会経済構造諸条件の変化のゲ-ム論への取り込み (3)政治的意思決定に参加する主体の構成の差異 5.立憲的政治経済学の主張する全員一致モデルによる立憲的改革の議論と実証的公共選択論の主張するレント・シ-キング・モデルの接合点を検討した。 6.日本とアメリカの政治制度のちがいに注目して、行われる制度改革がそれぞれにどのようなちがいをもたらすかを検討した。
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