研究分担者 |
奥村 善英 金沢大学, 工学部, 助手 (90214080)
榎本 文彦 金沢大学, 工学部, 助手 (80135045)
井上 克己 金沢大学, 医療技術短大部, 講師 (00176421)
谷川 明夫 金沢大学, 工学部, 講師 (00163618)
新濃 清志 金沢大学, 工学部, 教授 (50016052)
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研究概要 |
今年度の研究課題に関し,特に正則断面曲率が一定の空間についての研究を主に取り組んできた。 正則断面曲率一定の概エルミ-ト多様体において,リ-マン曲率テンソルは佐藤が定義したテンソルGを用いて表示できることが既に知られている(Kyung pook Math.J.29(1989),pp.11ー25).一方,関川氏(J.Ramanujan Moth.Soc.2(1987),pp,101ー116)により,エルミ-ト曲面においてはテンソルGが概複素構造JとLee形式Wを用いて書けるから,正則断面曲率一定のエルミ-ト曲面のリ-マン曲率テンソルはリ-マン計量gとJおよびWを用いて表示できることがわかる。この事実に基づいて関川氏との共同研究(Math、Z.205(1990),pp,659ー668)により次の結果を得た: 1.正則断面曲率一定C≦0のコンパクトエルミ-ト曲面はケ-ラ-曲面である。 2.正則断面曲率一定C>0のコンパクトなエルミ-ト曲面MではX(M)>0,C^2_1(M)>0,P_1(M)≧0でありMは苻号数が非負の代数曲面である。その後,2.を改良して次の結果を得ている(投稿中): 3.2.におけるエルミ-ト曲面Mは射影平面P^2(C)に双正則同値である。次に正則断面曲率一定の概ケ-ラ-多様体については,上述のリ-マン曲率テンソルの表示式を用いて,次の結果が得られている(Geometry of Manifolds,Ed,by Shiohama,1989,pp.129ー139): 4.正則断面曲率一定C≧0のコンパクト概ケ-ラ-多様体はある条件を満たしていればケ-ラ-多様体である。 現在,この概ケ-ラ-多様体に関する結果4.を改良するため,準備をしているところである。
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