研究分担者 |
大堀 正幸 信州大学, 理学部, 助教授 (50020673)
岸本 量夫 信州大学, 理学部, 教授 (10020653)
阿部 孝順 信州大学, 教養部, 助教授 (30021231)
西川 耿 信州大学, 教養部, 教授 (30021223)
向井 純夫 信州大学, 教養部, 教授 (50029675)
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研究概要 |
有限群の正標数の体上の直既約射影加群の構造と群の構造との関連について研究したが,特に次の3点について考察することを当面の目標とした.1.直既約射影加群に対応するカルタン不変数について,2.直既約射影加群の個数と群の構造との関連について,3.P群の直既約射影加群のLoewy列の長さについて。 1については,P可解群において,直既約射影加群を丁度2個もつブロックに対しそのカルタン不変数を決定した。今後,3個以上の場合について考察したいと思っているが,その為には直既約射影加群の個数と群の構造との関連を知る必要がある。これが上記2の課題に他ならない.このことについては,直既約射影加群の個数が2個,3個の場合,それぞれの群の構造を完全に決定した。3については,一般に直既約射影加群のLoewy列の長さを求めることはむづかしく,その一般論も十分には得られていない。しかし,P群の場合は,直既約射影加群は1個で,群多元環そのものである。しかもそのLoewy列の長さは,群の位数をP^aとしたとき,n(pー1)+1(n≧a)の形で与えられることが知られている。そこで,a≦n≦a+6の場合に,各nに対して群の構造を完全に決定した。このことから,P群については,直既約射影加群のLoewy列の長さが10以下の場合は群の構造が完全に決定されることがわかった。 研究分担者の研究実績について,以下,環論的側面からの研究と位相幾何学の側面からの研究に分けて述べる.前者については,半単純連結環上のガロア理論,環上のposetに関するガロア拡大の構造,単項右イデアルが極小右イデアルであるSF環の型等が得られた。後者については,対称空間のあるホモトピ-群の決定,リ-マン多様体の正則閉曲線について管状近傍上定義されるflowの微分方程式及び定曲率空間の場合におけるその同値類等が得られた。
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