研究分担者 |
篠田 寿一 名古屋大学, 教養部, 助教授 (30022685)
大和 一夫 名古屋大学, 教養部, 助教授 (30022677)
佐藤 肇 名古屋大学, 教養部, 教授 (30011612)
三宅 克哉 名古屋大学, 教養部, 教授 (20023632)
横井 英夫 名古屋大学, 教養部, 教授 (50023560)
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研究概要 |
1.なめらかな実代数的集合を,集合としてのみとらえず,その集合間の写像もこめて,すなわちカテゴリ-としてとらえた。それによって,一つの理論を組み立てることに成功した。その写像の全体は,従来の多項式写像及び,有理写像を含むが,さらに代数的な,なめらかな写像よりなっている。この様に考える対象を広げることによって,理論が自由な,しかも秩序あるものとなった。多項式写像と有理写像だけでは,あくまで特異な現象しか起らず,理論を組み立てるにはほど遠かった。 具体的には近似定理による微分位相幾何の理論への移行と,コンパクト化理論である。コンパクト化は集合のみならず,写像も込めてのそれで,層理論を底空間がコンパクトのみの場合を考えて十分となる。そのため実代数的集合が扱いやすく,明確になった。 2.代数的研究グル-プでは,ある正則条件のもとでP一群の正規部分群への移送が,その指数乗写像と合同であること,が証明された。それに基づき,単項化定理の群論への応用として,群のexponentに関する,アルペリ-クオの結果の著しい拡張も示された。 3.確率論的グル-プでは,クラスLに層する時間的一様な独立増分をもち,0から出発する確率過程X_t(0≦t<∞)の分布は単峰であることが知られているが,このモ-ドa(t)に対し,tの関数としての性質を論じた。特にt→∞における挙動を,X_tが増加過程で,そのk関数が無限遠で緩変動のとき,および,安定過程のdomain of attractionに入るときに明らかにした。
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