研究概要 |
1.3次元射影空間の3又は4次曲面Sが可約であるための十分条件を得た:Sは交わる2直形を含み,各直線ごとに,直線を含む無限個の平面によるSの切口がその直線と可約な曲線であれば曲面Sは可約である。3次曲面では無限個を6個としてよいが,体の標数が2のとき次のことを証明した。直線を含む17個の平面によるSの切口がその直線と可約曲線であれば,ほとんどすべての平面による4次曲面Sの切り口はその直線と可約3次曲線に分解する。9個の平面による4次曲面Sの切口がその直線と3直線であれば,ほとんどすべての平面によるSの切り口も同様である。これらの結果の一部は日本数学会1990年度秋期総合分科会の代数学分科会で発表した。 2.上記の4次曲面に関する結果をMDS符号に対応する曲面に適用して次の結果を得た。q元よりなる有限体の標数が2,q【greater than or equal】32のとき,語長q-1の4次元MDS符号は語長q+1の4次元MDS符号に延長可能である。このことから,語長q+1の6次元MDS符号が一種類に限られることと、7次元MDS符号の最大語長がq+1であることが分かる。これらの結果はMath.Proc.Camb.Plil.Se 3.q元よりなる有限体の標数が奇素数,q【greater than or equal】17のとき,語長q-1の3次元MDS符号は語長q+1の3次元MDS符号に延長可能,従って語長q+1の5次元MDS符号は一種類に限られ,6次元MDS符号の最大語長はq+1と予想される。6次曲線の3重接線の個数と配置の研究が,この予想の解決に有効である。3重接線の研究には,テ-タ関数を利用したリ-マンによる4次曲線の2重接線の研究が参考
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