研究分担者 |
会田 茂樹 東北大学, 理学部, 助手 (90222455)
立沢 一哉 東北大学, 理学部, 助手 (80227090)
堀畑 和弘 東北大学, 理学部, 助手 (10229239)
高木 泉 東北大学, 理学部, 助教授 (40154744)
板東 重稔 東北大学, 理学部, 助教授 (40165064)
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研究概要 |
1.研究代表者・西川は,リ-マン葉層構造のスペクトル不変量から葉層構造の幾何学的性質がどの程度決定されるかという「スペクトル問題」を研究し,次の結果を得た。 (1) まず,閉リ-マン多様体上のリ-マン葉層構造に対し,そのエネルギ-積分に付随するヤコビ作用素から定義される熱核のL^2ートレ-スの漸近展開に注目し,その係数として得られるスペクトル不変量のうち次数の低いものを,多様体の曲率と葉層構造の法束の曲率を用いて具体的に積分表示した。 (2) その応用として,リ-マン葉層構造の法束の完全積分可能性や,球面のホップ・ファイバ-束から定義されるリ-マン葉層構造が,スペクトルで完全に決定されることを証明した。 2.研究分担者・板東は,アインシュタイン計量への変形問題を研究し,次の結果を得た。 (1) アインシュタイン・ケ-ラ-曲面の列がハウスドルフ距離に関してアインシュタイン軌道体へ収束する際に生じる「多様体構造の退化」のメカニズムを調べ,これらがクロンハイマ-の意味でのALE重カインスタントンの巡回商体として現われることを証明した。 (2) 2次元複素ユ-フリッド空間の原点のまわり(ただし原点は含まない)で定義された正則ベクトル束に対し,その曲率のL^2ー積分が有限ならば,このベクトル束は原点まで正則ベクトル束として拡張できることを証明した。 3.研究分担者・堀畑は,n次元球面への調和写像の存在問題について研究し,対応する非線形発展方程式系の弱解の存在を,近似解に付随して定義される汎関数の最小解の収束性を調べることにより証明し。その解の時間に関する挙動と正則性を調べた。
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